ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫5匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

鏡の向こう側

童話の狼。 『かがみの孤城』辻村深月/著、ポプラ社学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めたー。遅ればせながら読んでみました。 中学生の、居心地の悪さとか、生きづらい感じとかが、リアルに伝わって…

猫の唄

セクシーです。 『うちのねこちゃん』松谷みよ子/文、小沢良吉/え、偕成社松谷みよ子さんの、あかちゃんのわらべうたシリーズ。 おしゃれなねこちゃんと、とらねこあにきが登場します。私はこのわらべ唄を知らないのですが、ぜひ聴いてみたい! 赤ちゃんに…

雨の日には

雨の日のファンタジー。 『あめのひ』サム・アッシャー/作・絵、吉上恭太/訳、徳間書店外は雨が降っています。 ぼくは雨の中で遊びたいけど、おじいちゃんはやむまで待とうと言います。 ようやく雨がやんで、外に出ると…。外に出たくてたまらない男の子の…

野良猫タンゲ

隻眼のニヒルなやつです。 『タンゲくん』片山健/作、福音館書店ある日ふらっとうちにやって来た、片眼の野良猫タンゲくん。 私の膝の上に乗ったり、ハラの上にのったり。 でも、昼間外で会っても、知らんぷりされてしまいます。 どこでどんなふうに過ごし…

魔法の水

信じるということ。 『星の子』今村夏子/著、朝日新聞出版生まれながら病弱だったちひろを救うため、両親はあらゆる治療を試みる。 ある時、父が同僚からすすめられた「金星のめぐみ」という水を使うと、ちひろは回復した。 やがて両親は「あやしい宗教」に…

読書会@ネコオドル

6月16日、ネコオドルで読書会を開催しました。 寄居読書会の第13回目です。課題本は谷崎潤一郎『猫と庄造とふたりのをんな』 参加者は4名。この作品、今回はじめて読みました。 とんでもなくダメな男の物語。 庄造なんて古めかしい名前ですが、30歳男性です…

愛しの黒猫

黒猫大好き。 『くろねころびんちゃん ごろごろ』くろねこいしょう/さく・え、キーステージ21黒猫のロビンちゃん。 ビー玉や毛糸玉を転がして、ごろごろ。 大きいものだって、ごろごろ転がします。 でもお空でかみなり様がごろごろ鳴りだすと…。黒猫好き…

本屋ときがわ町

6月8日、第3回「本屋ときがわ町」に出店しました。 埼玉県ときがわ町のiofficeにて行われる、ときがわカンパニーさん主催のブックイベントです。 第1回目に続き、ネコオドルは2回目の出店です。本屋出店だけでなく、ワークショップやイベントも同時開催され…

最高の夏休み

自分だけの文明をつくる! 『ウエズレーの国』ポール・フライシュマン/作、ケビン・ホークス/絵、千葉茂樹/訳、あすなろ書房みんなからちょっと浮いていて、仲間はずれにされているウエズレー。 夏休みの自由研究に「自分だけの文明」をつくりだすことに…

子猫ごっこ

一緒にあそぼ。 『きみもこねこなの?』エズラ・ジャック・キーツ/作・絵、当麻ゆか/訳、徳間書店子猫たちが遊んでいるところへ、子犬がやってきました。 子猫になりきって、子猫たちについていく子犬ですが…。「きみもこねこなの?」と聞かれて、思わず「…

いただきます

食すように読む。 『食卓一期一会』長田弘/著、角川春樹事務所美味しそうな詩。 食べものの詩66篇を召し上がれ。まず表紙が素敵です。 めくる前に思わず「いただきます」と言いたくなってしまいます。そして詩を堪能。美味しそうなにおいや、食材の色彩が…

17歳の物語

猫も登場します。 『いつか記憶からこぼれおちるとしても』江國香織/著、朝日新聞社17歳。 ちょっと裕福な家庭で育った、私立の女子高に通う女子高校生たち。 彼女たちの、少しずつ重なりあう6つの短編集です。江國香織さんの描く少女たちは、とても魅力的…

本屋のドラマ

行ってみたい本屋です。 『燃えよ、あんず』藤谷治/著、小学館フィクショネスという、下北沢に実在していた本屋さんのお話。著者の藤谷治さんのお店です。私は行ったことがなかったのですが、フィクショネスに実際に行ったことがある人が、この本を教えてく…

もののけ

いるのか、いないのか。『逢魔が時に会いましょう』荻原浩/著、集英社民俗学者・布目准教授の助手としてフィールドワークに行くことになった大学4年のマヤ。 座敷わらし、河童、天狗。 目撃情報ははたして本物なのか。 イケメンだけど変わり者の准教授と女…

かわいいね

猫愛爆発! 『ポーリーちゃんポーリーちゃん 』どいかや/文・絵、小学館かわいいかわいいポーリーちゃんをひたすら愛でる。 それだけのキュートな絵本です。もうね、猫愛爆発。どいかやさんは、猫好きで知られる絵本作家さん。 たくさんの保護猫たちと自然…

『夜廻り猫』を語る会

6月1日、ネコオドルで「『夜廻り猫』を語る会」を開催しました。寄居読書会のスピンオフ企画。 『夜廻り猫』愛がとまらないメンバーで「ちょっとお酒でも飲みながら語ろうよ!」ということになり、開催することになりました。『夜廻り猫』は、深谷かほるさん…

夜になると

これからが猫の時間です。 『よるのねこ』ダーロフ・イプカー/文と絵、光吉夏弥/訳、大日本図書夜になると、ねこは散歩に出かけます。 暗闇でもよく見えるねこの目。 何が見えているのでしょうか。人間には見えない夜の世界を、猫と一緒に体験できます。昼…

鬼と井戸と

大好きな1冊。 『鬼の橋』伊藤遊/作、太田大八/画、福音館書店平安時代の京の都。 歴史上の人物、小野篁の少年時代をモチーフにした物語です。少年篁は、ある日、妹が落ちた古井戸から冥界の入り口へと迷い込みます。 そこではすでに死んだはずの征夷大将…

ぼくだけの名前

君に呼んでほしい。 『なまえのないねこ』竹下文子/文、町田尚子/絵、小峰書店 竹下文子さんは美しい文章とファンタジーのやさしい世界が大好きで、『風町通信』が特にお気に入りの作家さん。 町田尚子さんは『ネコヅメのよる』で虜になった、言わずと知れ…

姉妹と兄妹

隣の姉妹と、うちの兄妹。 『となりの姉妹』長野まゆみ/著、講談社まず、この本の装丁について語らせてください。 淡い色彩の装丁画は美しく、見返しもとても凝っています。 そして特記すべきは、紙。 薄い透かし模様のある紙が使われているんです。 綴じの…

呪いをとくもの

うっとりとします。 『ノロウェイの黒牛』なかがわちひろ/文、さとうゆうすけ/絵、BL出版身の毛もよだつ怪物とされるノロウェイの黒牛と結婚してもいいという娘。黒牛の背に乗り、果てしない旅に出た娘は、黒牛にかけられた呪いを知り…。 娘と呪われた黒…

犬と一緒に

冷たくておいしい。 『みずくみに』飯野和好/絵と文、小峰書店里山生まれのちよちゃんは、沢遊びが大好きです。 おじいちゃんが作った竹の水筒を持って、犬のくろと一緒においしい水をくみに沢にでかけます。里山の暮らしの、何気ない風景を切り取った絵本…

猫との思い出

妖しく美しく、そして可愛らしい。 『あのねこは』石津ちひろ/文、宇野亞喜良/絵、フレーベル館亡くした猫への想いを綴った、詩のような絵本です。言葉を自由自在にあやつる、石津ちひろさん。 宇野亞喜良さんが描く、美しい猫と女性たち。言葉の力、絵の…

顔はこわいが

不器用ですから。 『まじょのルマニオさん』谷口智則/作、文溪堂1本の魔法の杖だけが友だちの魔女のルマニオさん。 ある日、ケガをした小鳥を見つけます。 どうしていいのかわからなくて困ったルマニオさんは…。「こわい顔の魔女の絵本なんだけど好きなんで…

祈りの龍

雨乞いの行事です。 『雨をよぶ龍 4年にいちどの雨ごい行事』秋山とも子/作、童心社埼玉県鶴ケ島市脚折地区に江戸時代から伝わる、降雨祈願の行事。 一度は途絶えましたが、昭和51年に復活し、今でも4年に1回行われています。竹と麦わらで作られた「龍蛇」…

少女の冒険

15歳のアラビアンナイト。 『これは王国のかぎ』荻原規子/著、KADOKAWA失恋した15歳の誕生日、ひろみは目が覚めたらアラビアンナイトの世界に飛び込んでいた!異世界に迷い込んだ少女の冒険物語。 本当におもしろくてワクワクしながら読んだ思い出がありま…

がまん爆発!

ストレスはためないように。 『ほげちゃん』やぎたみこ/作、偕成社クマのぬいぐるみなのに、カバと言われるし。 ゆうちゃんはちょっと乱暴にあつかうし。 汚れてきたら「きたない」って言われるし。 ほげちゃんは、いろいろと我慢してたんですね。読み聞か…

ことり

気が強くてしっかり者。 『ぼくの小鳥ちゃん』江國香織/著、新潮社雪の朝、ぼくの部屋に迷い込んできた小鳥ちゃんと、ぼくと彼女の物語。ちょっとワガママな小鳥ちゃん。 ラム酒のかかったアイスクリームが好きだったり、ぼくのガールフレンドにやきもちを…

十二の国

強さと賢さ。 『図南の翼』小野不由美/著、新潮社十二国記を夢中で読んでいます。 もうすぐシリーズを読み終えてしまいそうで、ロスになりそう。『図南の翼』は、シリーズ6作目。 表紙を見たらわかるように、気の強い女の子が主人公。 先王がたおれて27年、…

読書会@ネコオドル

5月12日、ネコオドルで読書会を開催しました。 寄居読書会の第12回目です。課題本は中島敦『山月記』 参加者は5名。 めずらしく全員女性の女子会となりました。『山月記』というと高校の授業で読んだという人多いのでは? 私も高校生のときに読みました。 今…