ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

バッファロー

永遠に結ばれる。 『バッファローのむすめ』ポール・ゴーブル/さく、もりしたみねこ/やく、ほるぷ出版狩りの名人として知られている若者。 仲間に肉が必要な時はバッファローの群れを見つけて狩りをし、感謝の祈りを捧げていました。 ある日、バッファロー…

ふたり

日本版トムとジェリー。 『ふたり』瀬川康男/作、冨山房猫とねずみ。『いないいないばあ』の絵でおなじみの瀬川康男さんが描いた猫絵本です。とても美しく細密な版画なのに、大胆でユーモラス。追いかけて、追いかけられて、敵対してそうなのに、結局いつも…

埼玉妖怪見聞録@さいたま文学館

6月4日、さいたま文学館で開催中の企画展「埼玉妖怪見聞録」に行ってきました。この日は朗読会「朗読で聞く埼玉の妖怪伝説」が催されるのです。実はこの企画展と朗読会、猫(の妖怪)がつないでくださったご縁なのです。以前からフォローしているさいたま文…

空飛ぶねこ

気球に乗ってどこまでも。 『ききゅうにのったこねこ』マーガレット・ワイズ・ブラウン/さく、レナード・ワイスガード/え、こみやゆう/やく、長崎出版ねずみに追いかけられてばかりいたこねこ。 ある日こねこは気球に飛び乗り、ねずみのいない所へ行くこ…

小さな出版社

小さいけど、大きい! 『日本でいちばん小さな出版社』佃由美子/著、晶文社ある日突然、出版社になってしまった著者の奮闘を綴った体験記。この本、装幀やタイトルから勝手にイメージしていたのとは、ぜんぜん違いました。 なんとなく、穏やかで和やかにコ…

布にスケッチ。

素朴でおしゃれな猫の刺繍。 『フランスから届いた絵本みたいな刺しゅう』今野はるえ/著、産業編集センター刺繍は、子どもの頃にすこしやった程度。 そんな私ですが、この本はどうしても欲しくて買ってしまいました。そう、絵本のように、眺めるだけ。絵本…

お店番@太原堂

5月5日、熊谷にあるブックアパートメント太原堂さんでお店番をしました。太原堂は、ひと棚ごとにオーナーさんがいて、それぞれがこだわりの本を並べて販売している本屋さん。 私がお店番をするのは2回目です。お店番の日は、お借りしている棚以外にも持ち込…

とりとねことうた

ぼくのために歌ってよ。 『 うたえなくなったとりとうたをたべたねこ』たなかしん/絵・文、竹澤汀/歌、求龍堂窓辺の鳥に恋をした黒猫と、歌えなくなった鳥の、切ないラブストーリー。鳥が歌えなくなったことには理由があって。 だんだんと鳥に近づいていく…

だから本をつくる。

大切な人に届けるために。 『あしたから出版社』島田潤一郎/著、晶文社設立から5年目に綴られた「夏葉社」誕生までの日々、そしてそれからの歩み。1冊1冊こだわりぬいて作られた本に、ファンも多い夏葉社。いつかネコオドルで夏葉社さんの本を扱いたいな、…

うちのこ

久しぶりにうちのこのこと。 白ちゃ猫ことベル、1歳半です。4月始め頃、ちょっと大変だったのです。急に体調を崩し、何も食べなくなり… 動物病院で処方された薬を飲んでも一向によくならず、悪化しているようにしか見えない、悪夢のような日々。1週間くらい…

四字猫語

猫と学ぶ教養。 『ニャン故知新 猫のための四字猫語』 山内ジョージ/絵、愛育社猫たちが体をはって四字熟語をおしえます。人文字ならぬ、猫文字。猫たちが表情豊かに四字熟語の世界を表現していて、絵を見るだけでなんとなく意味が伝わってくるのがすごい。…

本屋ときがわ町

4月17日、第37回「本屋ときがわ町」に出店しました。 埼玉県ときがわ町のiofficeにて行われる、ときがわカンパニーさん主催のブックイベントです。ネコオドルは2年半ぶりの出店。 だいぶご無沙汰していましたが、あたたかく迎えていただき、すぐに馴染んでし…

千年の読書

通りすぎていった本たち。 『千年の読書 人生を変える本との出会い』三砂慶明/著、誠文堂新光社人生を変える本と出会えるのは偶然なのか。 本に人生を何度も助けられてきたという書店員が綴る読書エッセイ。冒頭で、俳優を目指していた著者の友人の話が出て…

森で過ごす

自然の恩恵、いいとこどりで。 『週末、森で』益田ミリ/著、幻冬舎ふと思いついて、田舎暮らしをはじめた早川さん。 東京で働き、時々早川さんに会いに来る友人のマユミちゃんとせっちゃん。 森を歩き、湖で遊ぶ、3人のスローな週末時間。ラフな絵柄でやわ…

お花見マルシェ

4月3日、お花見マルシェ@桶川に出店しました。桶川市の旧川田谷郵便局、今は私有のレトロな建物が会場で、私は12月の冬ごもりマルシェに続き、2回目の参加です。 すぐ近くの城山公園は桜が満開! まさにお花見マルシェ!…となるはずが、あいにくの雨。到着…

いるんです。

それだけでいい。 『ねこいる!」たなかひかる/作、ポプラ社ねこがいるか、いないか。本当にそれだけなのです。 ねこ、いる! それだけを楽しむ絵本なのです。猫圧とでも言うのでしょうか。「猫である」ということだけをとにかく主張してくる絵本。大好物で…

神様

神様は偉大で、やっかいだ。 『その午後、巨匠たちは、』藤原無雨/著、河出書房新社町にふらりと現れた、歳を取らない女性・サイトウ。 山の中に建てた神社に6人の巨匠画家を神様として呼び寄せた。 町は、画家たちが描く絵画の世界に支配されていくが…。…

ホラーか猫か

怖くない、は嘘になる。 『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』伊藤潤二/著、講談社ホラー漫画家・伊藤潤二の猫コミックエッセイ。コミックエッセイという響きがこんなに似合わないコミックエッセイがあったでしょうか。 ギャグとホラーが入り交じってとにかく強…

お店番@太原堂

3月21日、熊谷にあるブックアパートメント太原堂さんでお店番をしました。太原堂は、ひと棚ごとにオーナーさんがいて、それぞれがこだわりの本を並べて販売している本屋さん。普段はスタッフさんにおまかせっきりなのですが、お店番ができるということで挑戦…

歴史に埋もれる

元祖ひとり出版社。 『第一藝文社をさがして』早田リツ子/著、夏葉社戦前のひとり出版社「第一藝文社」の知られざる軌跡を描く。戦前の小さな出版社に興味を持って調べる。 そんな風変わりなことをする人が私以外にもいたのかと、勝手ながら同士の活動報告…

戦争と猫

戦争の愚かさを。 『シリアで猫を救う』アラー・アルジャリール/著、ダイアナ・ダーク/著、大塚敦子/訳、講談社内戦下のシリアで、人や動物を助ける活動を続けるアラー・アルジャリールの記録。子どもの頃から消防士や救急車の運転手になるのが夢だったア…

そっと見まもって。 『BとIとRとD』酒井駒子/作、白泉社ちいさな女の子、□(しかく)ちゃん。8編のショートストーリーで綴られた美しい大人の絵本です。子どもにしか見えない世界というのはきっとあって、それは空想とかあっちの世界とかではなく、自…

やさしさとはなにか

猫は出てこないけど。 『やさしい猫』中島京子/著、中央公論新社シングルマザーのミユキさんと、日本に暮らす8歳年下スリランカ人のクマさん。 出会って惹かれあったふたり、ずっと一緒にくらしていくという願いが、突然奪われて…。ずっと一緒にいたいだけ…

部屋の音

世界は音であふれている。 『おへやのなかのおとのほん』マーガレット・ワイズ・ブラウン/文、レナード・ワイズガード/絵、江國香織/訳、ほるぷ出版風邪をひいて寝ている子犬のマフィン。 目をとじて耳をそばだてると、家の中のいろんな音がきこえてきま…

うちの猫へん。

かわいいの意味で。 『うちの猫がまた変なことしてる。』卵山玉子/著、KADOKAWAトンちゃんとシノさん2匹の猫との暮らしを描いたコミックエッセイ。トンちゃんもシノさんも、性格や特徴をよくとらえています。 そして小さな変化も表情もしぐさも、全部拾っ…

赤革の手帳

愛は盲目。 『赤いモレスキンの女』アントワーヌ・ローラン/著、吉田洋之/訳、新潮社ある日パリの書店主が拾ったバッグには、赤いモレスキンの手帳とモディリアノのサイン本が入っていた。 手帳に綴られた不思議な文章に惹かれた男は、バッグの持ち主を探…

ねこよみ

ねこまた絵巻。 『ねこまたごよみ』石黒亜矢子/作・絵、ポプラ社ねこまたごよみは2月からはじまります。 猫の妖怪・ねこまたの五つ子家族とめぐる1年間のおはなし。なぜ2月からなのか。 それは猫好きならばわかりますよね。とっても密度の濃い絵本。 見れ…

絵物語ねこまち

ポップに、妖しく。 『猫町』萩原朔太郎/著、しきみ/絵、立東舎萩原朔太郎の「猫町」を美しいイラストとともに。物語が持つどこか不気味な雰囲気を、可愛らしくも妖しげなイラストで彩った1冊。不気味さは、増幅されている。 でも、可愛らしくもある。とて…

ラブレター

もちろん猫も。 『ラブレター』ヒグチユウコ/絵と文、白泉社少女、猫、たまご、夢…。 美しい32枚の絵と言葉で綴られた小さな絵本。1、2、3、4。 1、2、3、4。4枚めくるとリセットされる、美しく妖しく不思議な世界。そっと秘やかに開きたくなるのは、その大…

湿地の少女

沼にはまる。 『ザリガニの鳴くところ』ディーリア・オーエンズ/著、友廣純/訳、早川書房ノースカロライナ州の湿地で村の青年チェイスの死体が発見された。 人々は「湿地の少女」と呼ばれているカイアを疑う。 6歳のときからたったひとりで生き延びてきた…