森で過ごす
自然の恩恵、いいとこどりで。
ふと思いついて、田舎暮らしをはじめた早川さん。
東京で働き、時々早川さんに会いに来る友人のマユミちゃんとせっちゃん。
森を歩き、湖で遊ぶ、3人のスローな週末時間。
ラフな絵柄でやわらいでるけど、益田さんて実はけっこう辛口だと思うんです。
そう気づいていっそう好きになった作家さん。
漫画じゃないエッセイを読むと、辛口具合がよくわかりますよ。
甘いことばかり言われても…って思っちゃう私みたいな人、たくさんいそうです。
このコミックも、「田舎暮らし=スローライフ、ナチュラル志向」という思い込みや、田舎で暮らすならこうしなければ的な世間の期待という名の押しつけを、一蹴してくれてます。
畑を耕したり、古民家をDIYでリフォームしたりする生活に「のんびり暮らしたいはずなのにがんばっちゃってない?」って感じることは間違いじゃないんですよ。
田舎でも東京でもどこでも、好きなように暮らすのがいちばん。
田舎のいいところと、便利な社会のいいところ、いいとこ取りで暮らしたい。
週末だけ田舎ライフを満喫しにやってくる友達の、自然とのつきあい方もいい。
だれもが田舎暮らしができるわけじゃないし、仕事を辞めたり引っ越したりできるわけじゃない。
日々のストレスやイライラがなくなるわけじゃないかもしれないけど、デトックスできる場所があるってことが素敵だなあと思うのです。
益田ミリさんのコミックのなかで一番好きな作品です。