ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

猫本

ピャ!

ママの誕生。 『ピヤキのママ』ペク・ヒナ/作、長谷川義史/訳、ブロンズ新社ニャンイという厄介ものの猫がいました。 ある日、大好物のうまれたてのたまごを食べたところ、日に日におなかがふくらみます。 そして出てきたのは、う○こではなく、ひよこ。 「…

熱海の踊る猫

独特の猫踊り。 『浮世絵猫、おどる!』熱海Muddy Cat/著、KADOKAWA熱海の街外れにあるバー「Muddy Cat」。 お店で会えるかもしれない3匹の猫の日常をおさめた写真集。Twitterではじめてミチルさんの写真を見たときの「出会ってしまった」感は、衝撃として…

猫の手屋

おのれのためは、猫のため。 『猫の手、貸します 猫の手屋繁盛記』かたやま和華/著、集英社ある事情で白猫の姿になってしまった武士の宗太郎は、裏長屋でよろず請け負い家業「猫の手屋」を営んでいる。 善行を積んで、元の人の姿に戻れる日はやってくるのか…

ふたり

日本版トムとジェリー。 『ふたり』瀬川康男/作、冨山房猫とねずみ。『いないいないばあ』の絵でおなじみの瀬川康男さんが描いた猫絵本です。とても美しく細密な版画なのに、大胆でユーモラス。追いかけて、追いかけられて、敵対してそうなのに、結局いつも…

空飛ぶねこ

気球に乗ってどこまでも。 『ききゅうにのったこねこ』マーガレット・ワイズ・ブラウン/さく、レナード・ワイスガード/え、こみやゆう/やく、長崎出版ねずみに追いかけられてばかりいたこねこ。 ある日こねこは気球に飛び乗り、ねずみのいない所へ行くこ…

布にスケッチ。

素朴でおしゃれな猫の刺繍。 『フランスから届いた絵本みたいな刺しゅう』今野はるえ/著、産業編集センター刺繍は、子どもの頃にすこしやった程度。 そんな私ですが、この本はどうしても欲しくて買ってしまいました。そう、絵本のように、眺めるだけ。絵本…

とりとねことうた

ぼくのために歌ってよ。 『 うたえなくなったとりとうたをたべたねこ』たなかしん/絵・文、竹澤汀/歌、求龍堂窓辺の鳥に恋をした黒猫と、歌えなくなった鳥の、切ないラブストーリー。鳥が歌えなくなったことには理由があって。 だんだんと鳥に近づいていく…

四字猫語

猫と学ぶ教養。 『ニャン故知新 猫のための四字猫語』 山内ジョージ/絵、愛育社猫たちが体をはって四字熟語をおしえます。人文字ならぬ、猫文字。猫たちが表情豊かに四字熟語の世界を表現していて、絵を見るだけでなんとなく意味が伝わってくるのがすごい。…

いるんです。

それだけでいい。 『ねこいる!」たなかひかる/作、ポプラ社ねこがいるか、いないか。本当にそれだけなのです。 ねこ、いる! それだけを楽しむ絵本なのです。猫圧とでも言うのでしょうか。「猫である」ということだけをとにかく主張してくる絵本。大好物で…

ホラーか猫か

怖くない、は嘘になる。 『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』伊藤潤二/著、講談社ホラー漫画家・伊藤潤二の猫コミックエッセイ。コミックエッセイという響きがこんなに似合わないコミックエッセイがあったでしょうか。 ギャグとホラーが入り交じってとにかく強…

戦争と猫

戦争の愚かさを。 『シリアで猫を救う』アラー・アルジャリール/著、ダイアナ・ダーク/著、大塚敦子/訳、講談社内戦下のシリアで、人や動物を助ける活動を続けるアラー・アルジャリールの記録。子どもの頃から消防士や救急車の運転手になるのが夢だったア…

うちの猫へん。

かわいいの意味で。 『うちの猫がまた変なことしてる。』卵山玉子/著、KADOKAWAトンちゃんとシノさん2匹の猫との暮らしを描いたコミックエッセイ。トンちゃんもシノさんも、性格や特徴をよくとらえています。 そして小さな変化も表情もしぐさも、全部拾っ…

ねこよみ

ねこまた絵巻。 『ねこまたごよみ』石黒亜矢子/作・絵、ポプラ社ねこまたごよみは2月からはじまります。 猫の妖怪・ねこまたの五つ子家族とめぐる1年間のおはなし。なぜ2月からなのか。 それは猫好きならばわかりますよね。とっても密度の濃い絵本。 見れ…

絵物語ねこまち

ポップに、妖しく。 『猫町』萩原朔太郎/著、しきみ/絵、立東舎萩原朔太郎の「猫町」を美しいイラストとともに。物語が持つどこか不気味な雰囲気を、可愛らしくも妖しげなイラストで彩った1冊。不気味さは、増幅されている。 でも、可愛らしくもある。とて…

ラブレター

もちろん猫も。 『ラブレター』ヒグチユウコ/絵と文、白泉社少女、猫、たまご、夢…。 美しい32枚の絵と言葉で綴られた小さな絵本。1、2、3、4。 1、2、3、4。4枚めくるとリセットされる、美しく妖しく不思議な世界。そっと秘やかに開きたくなるのは、その大…

猫魂

命はすべて等しい。 『猫だましい』ハルノ宵子 /著、幻冬舎自身の闘病、両親の介護と看取り、猫たちとの出会いと看病そして別れ。 すべて等しく「生命」について綴ったエッセイ。漫画家・エッセイストである著者は、吉本隆明の長女であり、よしもとばななの…

猫を抱く

それぞれの幸せのかたち。 『猫は抱くもの』大山淳子/著、キノブックス東京郊外を流れる青目川に架かる「ねこすて橋」。 この橋では、夜になると猫たちが集会を開いている。 飼い猫、野良猫…それぞれの事情を持つ猫と人間たちが織りなす連作短編集。映画化…

木彫りの猫

ねこをほる。 『はしもとみお猫を彫る』はしもとみお/著、辰巳出版猫ですか?いいえ、彫刻です。大人気の動物彫刻家、はしもとみおさんの初の猫作品集です。まるで生きているかのよう。 一瞬を切り取って木の中から彫りだされた猫たち。 圧巻の、猫まみれで…

ぼうしつき

ずっといっしょ。 『わたしのマントはぼうしつき』東直子/作、町田尚子/絵、岩崎書店ふちのところがふさふさの、お気に入りの赤いマント。 雨がふっても雪がふっても、いつでも一緒。 悲しくっても恥ずかしくても、帽子をかぶれば大丈夫。くまと、うまと、…

白猫のクリスマス

わたしのサンタさん。 『サンタクロースのしろいねこ』スー・ステイントン/文、アン・モーティマー/絵、まえざわあきえ/訳、徳間書店世界で一番北にあるサンタクロースの家には、雪のようにまっしろな猫スノウがいます。 あるクリスマスイブのこと、スノ…

猫がいる百貨店

百貨店には魔法使いがいる。 『百貨の魔法』村山早紀/著、ポプラ社戦後の焼け跡のなかに、街の人々の希望として生まれ、愛されてきた星野百貨店。 創業50年を迎えた今、閉店が近いのではないかとささやかれている。 魔法を使う白い子猫がいるという噂がある…

チュチュ

もちろん踊ります。 『ちびねこのチュチュと、スプーンのあかちゃん』二宮由紀子/作、牧野千穂/絵、岩崎書店ちびねこのチュチュは、スプーンさんの家に生まれた赤ちゃんを見に行くことになりました。黒猫のチュチュ、スプーンのあかちゃんに会いに行って、…

本屋ねこ

本屋のねこはマイペース。 『ほんやねこ』石川えりこ/作、講談社本屋のねこが窓を閉め忘れて出かけてしまったある日の夕暮れ。 窓から強い風が入りこみ、本の中から物語の登場人物たちを窓の外へ吹き飛ばしてしまいました。何も知らずに散歩していた本屋の…

バレエねこ

くるっとまわれ。 『バレエのおけいこ』石津ちひろ/文、庄野ナホコ/絵、ブロンズ新社バレエ教室に通いはじめた黒猫のミイさん。 おけいこは楽しいけれど、ピルエットがちっともうまくまわれません。 そんなある夜、ぬいぐるみのクマ先生がおけいこをつけて…

オシャレ

キレイだね。 『おしゃれねこ』工藤直子/ぶん、小沢良吉/え、サンリードおしゃれが好きなおしゃれねこ。 街のみんなは褒めてくれるのだけど、ぼさねこは「よっ」と言うだけ。 ぼさねこに褒めてもらいたいおしゃれねこ。 とびきりのおしゃれをするために、…

チリとチリリとおどる猫

ねこのお祭り。 『チリとチリリ よるのおはなし』どいかや/作、アリス館チリとチリリはおはやしの音に誘われて、自転車で出かけていきます。 黒猫のドリンクスタンドでおつきみドリンクを飲みました。 すると・・・。どいかやさんのチリとチリリシリーズ。 …

猫とワルツを

おどろう、ワルツを。 『ルビと子ねこのワルツ』野中柊/作、 松本圭以子/絵、講談社本屋さんのかたすみで、本に積もったほこりから生まれた子ねこのルビ。 ここのところ毎日、お気に入りの本を読みにきていた黒ねこのマック・ロウが急に姿を見せなくなり、…

世界は君のもの

そのとおり。 『世界は猫のもの』エムディエヌコーポレーション家のなかで、窓辺で、街角で。 世界中の、きままで自由な猫たちの写真集。いろんな時代の、たくさんの写真家たちがカメラにおさめてきた猫の姿。 いつでも猫は気高く美しい。 そして、愛らしい…

おどるうたう

踊って歌って。 『おどるネコうたうネコ』沖昌之/著、KADOKAWA踊る猫に、歌う猫。 人気の猫写真家、沖さんの写真集。決定的瞬間!踊っているようにしか見えないし、これはもう、まさに歌ってる。猫の愛らしい瞬間を切り取らせたらピカイチの猫写真家、沖昌…

おどろう

犬と一緒に。 『ぼくとおどりませんか』エズラ・ジャック・キーツ/作、西園寺祥子/訳、ほるぷ出版もしもしー、ぼくといっしょにおどりませんか? 猫が犬に声をかけて、2匹のおどりがはじまります。色とりどりの衣裳を身にまとい、世界中のおどりを踊る犬と…