ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

うちの猫へん。

かわいいの意味で。 『うちの猫がまた変なことしてる。』卵山玉子/著、KADOKAWAトンちゃんとシノさん2匹の猫との暮らしを描いたコミックエッセイ。トンちゃんもシノさんも、性格や特徴をよくとらえています。 そして小さな変化も表情もしぐさも、全部拾っ…

赤革の手帳

愛は盲目。 『赤いモレスキンの女』アントワーヌ・ローラン/著、吉田洋之/訳、新潮社ある日パリの書店主が拾ったバッグには、赤いモレスキンの手帳とモディリアノのサイン本が入っていた。 手帳に綴られた不思議な文章に惹かれた男は、バッグの持ち主を探…

ねこよみ

ねこまた絵巻。 『ねこまたごよみ』石黒亜矢子/作・絵、ポプラ社ねこまたごよみは2月からはじまります。 猫の妖怪・ねこまたの五つ子家族とめぐる1年間のおはなし。なぜ2月からなのか。 それは猫好きならばわかりますよね。とっても密度の濃い絵本。 見れ…

絵物語ねこまち

ポップに、妖しく。 『猫町』萩原朔太郎/著、しきみ/絵、立東舎萩原朔太郎の「猫町」を美しいイラストとともに。物語が持つどこか不気味な雰囲気を、可愛らしくも妖しげなイラストで彩った1冊。不気味さは、増幅されている。 でも、可愛らしくもある。とて…

ラブレター

もちろん猫も。 『ラブレター』ヒグチユウコ/絵と文、白泉社少女、猫、たまご、夢…。 美しい32枚の絵と言葉で綴られた小さな絵本。1、2、3、4。 1、2、3、4。4枚めくるとリセットされる、美しく妖しく不思議な世界。そっと秘やかに開きたくなるのは、その大…

湿地の少女

沼にはまる。 『ザリガニの鳴くところ』ディーリア・オーエンズ/著、友廣純/訳、早川書房ノースカロライナ州の湿地で村の青年チェイスの死体が発見された。 人々は「湿地の少女」と呼ばれているカイアを疑う。 6歳のときからたったひとりで生き延びてきた…

馬と娘

美しい馬の物語。 『野うまになったむすめ』ポール・ゴーブル/さく、じんぐうてるお/やく、ほるぷ出版馬が好きで、馬の気持ちがわかる不思議な力をもった娘がいた。 いつものように馬たちと草原ですごしていたある日、雷をともなった嵐に追われて、娘と馬…

猫魂

命はすべて等しい。 『猫だましい』ハルノ宵子 /著、幻冬舎自身の闘病、両親の介護と看取り、猫たちとの出会いと看病そして別れ。 すべて等しく「生命」について綴ったエッセイ。漫画家・エッセイストである著者は、吉本隆明の長女であり、よしもとばななの…