ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、保護猫5匹と暮らしています。本屋さんになるための修行中。

みすゞの詩

こころにしみる詩。

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『わたしと小鳥とすずと  金子みすゞ童謡集』金子みすゞ/著、矢崎節夫/選、ジュラ出版局

高校生の頃、学校の図書室には1冊のノートがありました。
生徒たちと司書の先生の交換ノート。「こんな本がほしい」とか「いつもありがとう」とか、そんなことが書いてありました。
私がこのノートに唯一書いたこと、それが「金子みすゞの詩集を入れてください」でした。

当時はテレビCMで金子みすゞの詩が話題になった頃。
私も例にもれず、CMで金子みすゞを知り、その詩の世界に引き込まれたのでした。

数日後、図書館には、金子みすゞの詩集が3冊ありました。
司書の先生が、リクエストに応えてくれたんですね。
とても嬉しかったことを覚えています。

『わたしと小鳥とすずと』は、詩集全3冊のうちの1冊です。
みすゞのやさしいことばは、小さい子どもにも触れてほしい。
子どもの記念日に贈ってあげたくなる、宝石のような詩集です。

素敵な空の旅を

つばめの飛行機、飛びます。

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『つばめこうくう』もとやすけいじ/著、佼成出版社

南の島へ旅行にいくカエルの親子。
つばめこうくうで飛行機に乗ります。
素敵な空の旅がはじまります。

つばめこうくうでは、いろいろな虫たちが働いています。
つばめこうくうの飛行機は、つばめが背中に背負って飛びます。
飛ぶ前にはエンジンドリンクでエネルギーを補給して。
となりには「はとこうくう」の搭乗口も。

細かく描き込まれた世界は圧巻で、語られているお話はシンプルですが、絵を眺めているといろんな物語が浮かんできます。

搭乗手続きから、空の旅、そして荷物の受け取りまで。
飛行機に乗るときに体験する出来事を、そのまま疑似体験できるので、これから飛行機に乗って旅行する予定のある子どもたちに、旅行前に読んでワクワクを大きくふくらませてほしい。
そんな楽しい絵本です。

ちなみに、となりの「はとこうくう」のお話『ぽっぽこうくう』も出版されています。
はとこうくうは、リニューアルしてぽっぽこうくうに生まれ変わったんですって。
そんな細かい設定も、絵本を眺めていると発見できる。
本当に楽しい絵本です。
2冊あわせてどうぞ!

究極のエンターテイメント!

日本が未確認生物に襲われた…!

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『海の底』有川浩/著、角川書店

学校図書館に勤めていた時に出会った作家、有川浩さん。
はじめて読んだのは『図書館戦争』で、そのあまりの面白さに衝撃を受けました。
小説はエンターテイメントだ!
それを学んだのは、有川浩さんからです。

『海の底』は『塩の街』『空の中』からなる自衛隊3部作のひとつ。
日本に襲いかかる謎の現象から日本を守る自衛隊のお話です。
「SFの世界の出来事が実際に日本で起きたらどうなるか」をリアルに描き出しています。
でもその中には恋愛、家族、いろんな要素もつまっている。
映画を見ているかのようです。
実際、映画「シンゴジラ」を見た私は、これらの有川作品を思い出しました。
同じ流れでこの3部作も映画化できそうだししてほしい…。

3部作どれもおすすめですが、私が最初に読んだのは『海の底』でした。
ちょっと分厚い本なので手に取るのをためらう人もいるかもしれませんが、読み始めると止まらなくてあっという間に読んでしまう、そして読み終わるのがもったいない気持ちになる、本物のエンターテイメント小説です。

いそがしい

猫だっていろいろあるの。

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『ねこはまいにちいそがしい』ジョー・ウィリアムソン/作・絵、いちだいづみ/訳、徳間書店

猫に声をかけると、「うるさいなあ」みたいな目線を向けてきたり、耳や尻尾だけで返事したり、なんだかつれない反応がかえってくることがよくあります。
そんな時、もしかしたら猫は猫なりに忙しいのかもしれません。
「いま忙しいの、邪魔しないで」
こんな感じで。

この絵本は、飼い主家族のために毎日忙しく動きまわる猫のお話。
朝になると起こしてまわり、食事中はちゃんと食べてるか見ていてあげる。
箱があれば、使える箱かどうか、中に隠れたり入ったりして確かめます。
ああ、いそがしい!

人間にとってはちょっと迷惑なことも、猫からしたら人間のために一生懸命働いているのかもしれません。
そんな風に思って、ほっこりした気分になれる。
猫と一緒に暮らしている人にぜひ手に取ってほしい1冊です。

ときめく輝き

キラキラしたものが好きな子どもでした。

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『ときめく鉱物図鑑』宮脇律郎/監修、山と溪谷社/編、山と溪谷社

山と渓谷社のこのときめく図鑑シリーズが大好きです。
なかでもこの鉱物図鑑は、ネコオドルでも人気がある1冊。

ネコオドルでは地元にゆかりがある作家として宮沢賢治コーナーがあるのですが、私のなかで「宮沢賢治→鉱物」のベクトルが働き、鉱物関係の本が割と多めにあります。「宮沢賢治といえば」という連想ゲームで「長野まゆみ」や「鉱物」が出てくる人に会うと嬉しくなります。

最近は鉱物といっても、鉱物キャンドルや鉱物レジン、鉱物お菓子など、その美しい見た目を模した手づくりの本も多く出版されていて、それらも眺めているとウットリしてしまいます。

『ときめく鉱物図鑑』は、しっかり鉱物。
でも手に取りやすいサイズ感と余白多めの作りで、学術的な香りはしません。
その名の通り、ときめき重視。
可愛らしく美しい鉱物の世界を堪能できる1冊になっています。

ときめく図鑑シリーズは、猫や星空など、いろいろ出ています。
ときめきの世界を広げてみませんか。

おひさまのにおい

ほんわかあったかい。

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陽だまりの彼女越谷オサム/著、新潮社

十年ぶりに再会した幼なじみの彼女。
素敵な女性に変身していた彼女には、秘密があって…。

おすすめされて読んだ本。
「前代未聞のハッピーエンド」「完全無欠の恋愛小説」などと紹介されていて、どんなもんじゃと思って読み始めましたが、読んでみてその意味がわかりました。そしておすすめされた理由も。

ネタバレNGのお話なのであまり書くことができませんが、恋愛小説だけどファンタジー要素もあり、私の読書傾向と合う人にはおすすめできる1冊です。紹介文ではっきり書かれているとおり「ハッピーエンド」なのですが、それも読者のとらえ方によるかもしれない、一筋縄ではいかないストーリなので、直球は苦手で敬遠してる人でも読んでみるといいかもしれません。

映画化もされましたので、まずはDVDからでもいいと思います。
○○な人にはすすめたい、でもそれを言えない、もどかしい気持ち。
読んだらわかるこの気持ち。
ぜひ読んで共有してほしい!

はやく帰ってきてね

ママと子どものせかい。

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『ゆきがやんだら』酒井駒子/作・絵、学研

雪が降って、園はお休み。
外で遊びたいけど、風邪をひくからダメだってママは言う。
遠くで仕事してるパパは、雪のせいで今日は帰って来られないって。
夜になると雪がやんだから、ちょっとだけ外で遊んだよ。

雪で遊びたい子どもと、心配するママの情景。
私には、パパの帰りが待ち遠しい子どもの心も伝わってきます。
いつもとちょっと違う、特別な1日。
雪はそんな特別感をもたらします。

ママと子どものふたりだけの世界。
雪の日の静けさが伝わってくる、上質な絵本です。
冬になると読みたくなる1冊です。