ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

2020-01-01から1年間の記事一覧

今年もありがとうございました

年の瀬。今年もありがとうございました。今年はなんと言っても、ちび猫登場。彩北なびさんの取材を受けている時に出会った、風邪っぴきのひょろひょろの子猫が、わが家の一員になりました。しゅん14歳とのお別れもありました。命の尊さ、儚さ。命の重さを感…

いろんな猫

一瞬を切り取って。 『フェルトと刺繍のいろんな猫』ahoy embroidery/著、講談社なにげない猫の表情やしぐさ。 55匹の猫をフェルト刺繍や全面刺繍で表現しました。表紙がいい。 エリザベスカラーをして、ちょっとふてくされた猫。本の中にも、「よくまあこ…

サンタなのに

サンタさんの飼い猫クロも登場。 『さむがりやのサンタ』レイモンド・ブリッグズ/さく・え、すがはらひろくに/やく、福音館書店さむがりやのサンタさんは、ちょっと気むずかしいサンタさんでもあります。 いろんなことに文句を言いながら、プレゼントを配…

雪ふる聖夜

あたたかい雪の世界。 『ホワイトクリスマス「雪」』ウォルター・デ・ラ・メア/詩、カロリーナ・ラベイ/絵、海後礼子/訳、岩崎書店クリスマス・イヴ、降りだした雪はしだいにあたりをまっ白に。 家のなかでは家族がクリスマスの準備をしています。英国の…

クリスマスツリー

チョキっと。 『おおきいツリーちいさいツリー』ロバート・バリー/さく、光吉夏弥/やく、大日本図書ウィロビーさんのお屋敷に届いたのは見たこともない大きいツリー。 大きすぎて天井につっかえるので、上の方をちょん切って…。次々と切り取られてしまうツ…

猫との約束

猫と人間の物語。 『約束の猫』村山早紀/著、げみ/イラスト、立東舎4つの、猫にまつわる短編集。 きれいなイラストがやさしく寄り添い、物語を彩ります。村山早紀とげみのコラボ3作目。捨てられていた白い子猫のエピソードが多いのは、村山さんの経験なの…

レモンの島で

思い出のおやつ。 『ライオンのおやつ』小川糸/著、ポプラ社若くして余命を告げられた雫は、残りの日々を瀬戸内の島のホスピスで過ごすことに決めた。 そこでは毎週日曜日、入居者がもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があ…

本屋のねこ

ほこりから猫。 『本屋さんのルビねこ』野中柊/作、松本圭以子/絵、理論社本に積もったほこりから生まれた、ねこのルビ。 本屋さんの看板ねこになれるかな?本屋さんで生まれたかわいい猫のお話、わくわくしながら読みました。最初は小さすぎてねずみに間…

罪の声

子どもの声。 『罪の声』塩田武士、講談社自宅で見つけた古いカセットテープを再生すると、幼いころの自分の声が。 それは日本を震撼させた脅迫事件に使われた男児の声と、まったく同じものだった。 昭和最大の未解決事件を描いた傑作長編。映画がすばらしく…

水の祈り

水を巡る。 『水の巡礼』田口ランディ/著、角川書店土地と水と人との不思議を探す旅。 天河、渋谷地下の川、屋久島…。 十の聖地を巡り水を追う、スピリチュアルエッセイ。本を読む人が一度は通る道に「田口ランディ」がある。 と、最近思うことがあって、そ…

王冠

王者の証。 『世界のクラウンジュエル』パイインターナショナル王冠に代表される王や君主を象徴する宝飾品「クラウンジュエル」。 そんなクラウンジュエルの世界をまとめた美しい写真集。おとぎ話の中のような、ドラマティックな装いがたくさん。 こんなに色…

旅する猫

世界を旅する猫。 『世界一周猫の旅 トラネコボンボンの365日』中西なちお/著、誠文堂新光社トラネコボンボンの猫たちが、世界の街や名所をご案内。 365日旅して、日めくりのように絵と文で綴ります。『猫ごよみ365日』に続く、トラネコボンボンの日めくり…

お別れ

無事に彼方へ。 『永遠のおでかけ』益田ミリ/著、毎日新聞出版大切な人の死。 かなしみと、その先にある生活を静かに綴ったエッセイ。身近な人との死別、それは避けては通れないことです。 誰よりも先に死んでしまうことの不孝を思うと、大切な人の永遠のお…

窓のむこう

窓を開けて。 『きょうまどからふくかぜは』谷口國博/文、高砂淳二/写真、世界文化ワンダークリエイト今日窓から吹いてくる風は、どんなところで生まれ、どんなところを吹いてきたのでしょう。自然写真家、高砂淳二さんの写真が美しい絵本。表紙に書かれて…

雪ふる校舎

思い出して。 『冷たい校舎の時は止まる』辻村深月/著、講談社ある雪の日、男女8人の高校生が学校に閉じこめられた。 開かない扉、5時53分で止った時計。 8人は2ヵ月前に自殺したクラスメートのことを思い出すが、その顔と名前がわからない。 どうして忘れ…

ペンギン

ファンタジーの境界線。 『ペンギン・ハイウェイ』森見登美彦/著、KADOKAWA小学4年生のぼくが住む郊外の町に、突然ペンギンたちが現れた。 この事件には歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっているみたいだ。 謎を研究するぼくの極上のファンタジー物語…

虹のこども

みんな虹のこども。 『Children of the Rainbow』高砂淳二/著、小学館ハワイに古代から伝わる叡智と、聖なる風景の写真集。自然写真家の高砂淳二さん。 水中の青い世界に魅了されて以来、ずっと好きな写真家さんです。そんな高砂さんの『ハワイの50の宝物…

読書会@古民家

11月29日、寄居読書会でした。前回から5人のメンバーで幹事を順番にまわしていくスタイルで開催しています。今回は私プレゼンツです。会場は、寄居市街地にある素敵な古民家「壺中居」をお借りしました。 リノベーションで生まれ変わった古民家、本当に素敵…

ポスト

開けるときのわくわく。 『世界のポスト』ベルンハルト M.シュミッド/著、ピエ・ブックス世界のポストの写真集!パイインターナショナル(元ピエ・ブックス)の15センチ四方の写真集「世界シリーズ」のファンなのですが、きっかけになったのがこの本です…

猫のおつげ

あなたのための言葉。 『 猫のお告げは樹の下で』青山美智子/著、宝島社ふと立ち寄った神社で出会った、お尻に星のマークがついた猫。 猫のミクジの葉っぱのお告げが導く、あたたかい7つの物語。2話目の「チケット」が大好きでした。 中学生の娘と仲良くな…

寄り添う本

そこにある。 『病と障害と、傍らにあった本。』里山社12人の当事者、介護者による、本と病と障害と、生きることにまつわる書き下ろしエッセイ集。同じ病や障害でも、人の数だけ症状があり、思いがある。 決してひとくくりにできないそれらを「傍らにあった…

うちのこになる?

子猫を保護しました。偶然の出会い。うちには高齢の猫がいるので、穏やかに暮らしてもらうためにも、新しい猫は迎えないと決めていました。でも。目の前に現れた命。ここで手をさしのべなかったら、生きられないかもしれない。迷いはありませんでした。子猫…

長いねこ

くるくると巻かれたい。 『ながいながいねこのおかあさん』キューライス/ぶん、ヒグチユウコ/え、白泉社おかあさんは、ながいながいねこ。 ある日、子猫は強い風に吹き飛ばされてしまいます。 子猫はおかあさんのもとに戻れるでしょうか。キューライスのシ…

石がひつよう

自分の石の見つけかた。 『すべてのひとに石がひつよう』バード・ベイラー/著、ピーター・パーナル/画、北山耕平/訳、河出書房新社あなたは、自分の石を持っていますか?ピーター・パーナルが描く絵が美しい。 使われているのは大地の色ブラウン、そして…

水晶と少年

石の妖精。 『水晶庭園の少年たち』蒼月海里/著、集英社亡くなった祖父の鉱物コレクションと、不思議な雰囲気の少年との出会い。 少年の繊細な心に鉱物の美しさを重ね合わせた、ファンタジックな物語。愛犬のメノウを亡くした喪失感があまりに深くて、読ん…

にゃんたまたま

うれしはずかし。 『にゃんたま』芳澤ルミ子/写真、自由国民社その名の通り、にゃんこのたまたまの写真集。目のつけどころ! 最高です。時々出会う野良猫達を思い出しました。 あの立派なうしろ姿。 「男の子だね~」とひとめでわかる印。うちのこは去勢し…

文学に描かれた埼玉の「城」展

先日、さいたま文学館で開催中の企画展「文学に描かれた埼玉の「城」」に行ってきました。かつて埼玉県にはたくさんのお城があったそうですが、その中でもよく文学に取り上げられている「河越城」「鉢形城」「忍城」をメインにした展示です。鉢形城は寄居町…

今日も明日も

今日も生きている。 『今日の人生 2 世界がどんなに変わっても』益田ミリ/著、ミシマ社忘れてしまいそうな何気ない日々。『今日の人生』の第2弾。 何気ない日々、いつもの毎日が、私の人生を彩っていく。カフェによく行くなあって思いながら読んでいました…

てのひら猫

愛でる本。 『ねこ ちいさな手のひら事典』ブリジット・ビュラール=コルドー/著、グラフィック社猫に関する様々な疑問に答える「ねこの事典」。フランスで人気を博した、貴重でかわいいクロモカードのイラストが、各ページを彩っています。 レトロな雰囲気…

へくそ花

ヒロイン。 『へくそ花も花盛り 大道あや聞き書き一代記と、その絵の世界』大道あや/語り・画、福音館書店60歳で初めて絵筆を持ち、素朴画家として花を咲かせた大道あやの回想記。「原爆の図」で有名な丸木位里の妹で、埼玉ゆかりの絵本作家。 この本を読む…