水の祈り
水を巡る。
土地と水と人との不思議を探す旅。
天河、渋谷地下の川、屋久島…。
十の聖地を巡り水を追う、スピリチュアルエッセイ。
本を読む人が一度は通る道に「田口ランディ」がある。
と、最近思うことがあって、それって結構当たっているのではないでしょうか。
『コンセント』『アンテナ』『モザイク』の三部作を、私は20代後半に読みました。
その頃は『アルケミスト』や『聖なる予言』、グラハム・ハンコックなど、精神世界と宇宙と地球の神秘のような本をいろいろ読んでいて、その流れで出会ったのが三部作、そして私にとっての田口ランディの到着点がこの『水の巡礼』でした。
「水」に特別な思いがある私に、この本はぴったりはまりました。
水と土地、水と人。
正直なところ、私はオカルト系はあまり得意でなく、民俗学や宗教学、文化人類学などの方に興味をひかれるので、超能力者などの「降りてくる言葉」「感じる空気」などより、その地の歴史の重なりや民俗に裏付けされることの方が信じられるし好きではあります。
信仰とオカルトは紙一重ということでしょうか。
水にまつわる紀行文、楽しめる1冊です。