ペンギン
ファンタジーの境界線。
小学4年生のぼくが住む郊外の町に、突然ペンギンたちが現れた。
この事件には歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっているみたいだ。
謎を研究するぼくの極上のファンタジー物語。
昔、ペットにするなら?という質問に、「猫、ペンギン」と答えていました。
あのツルッとしたフォルム、美しいですよね。
皇帝ペンギンが特に好みです。
私だけかもしれませんが、森見作品は読み進めるといつのまにか不思議な物語の中にいて、ああそうだ、これファンタジーだったと気づきます。
わかっていたはずなのに「いつの間にか迷い込んだ感」があるのが森見作品を読んでいていつも不思議です。
ペンギンが現れる時点で最初からファンタジーなのに。
それに気づいていないのです。
それほど現実と不思議の世界が境界線なく存在しているということでしょうか。
森見登美彦さんの作品の中でも好きな1冊です。