白猫のクリスマス
わたしのサンタさん。
『サンタクロースのしろいねこ』スー・ステイントン/文、アン・モーティマー/絵、まえざわあきえ/訳、徳間書店
世界で一番北にあるサンタクロースの家には、雪のようにまっしろな猫スノウがいます。
あるクリスマスイブのこと、スノウはきらめく夜景に見とれるあまり、サンタさんのそりから落ちて迷子になってしまい…。
色鮮やかに繊細なタッチで描かれた、美しい絵本。
宝石のように輝く美しい白猫スノウ。
北風さんとレモン色のお月さまに見守られて遊ぶ姿は幻想的です。
クリスマスは町中がピカピカと飾り付けられ、たくさんのサンタクロースがいます。
サンタクロースを見つけては、本物じゃなくてがっかりするスノウ。
わたしのサンタさんは、どこにいるの?
「わたしのサンタさん」を探してさまようスノウの心細い気持ちが伝わってきて、胸がキュッとします。
猫って、物静かでクールな顔をしているけど、心のなかはとても雄弁。
美しい白猫の姿を見ていると、そんな猫の魅力に、心くすぐられます。
ギュッて抱きしめてあげたい。
あたたかく、優しさあふれる物語。
色鮮やかな美しい細密画による、心に残るクリスマス絵本。
宝物にしたい、美しい猫の絵本です。