ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

そっと見まもって。

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『BとIとRとD』酒井駒子/作、白泉社

ちいさな女の子、□(しかく)ちゃん。

8編のショートストーリーで綴られた美しい大人の絵本です。

子どもにしか見えない世界というのはきっとあって、それは空想とかあっちの世界とかではなく、自分自身のなかで完結している世界。

私は自分の世界に没頭しちゃうタイプの子どもだったので、□ちゃんと似ているのかもしれない。
この絵本にすごく共感してしまった。

ひとり遊びをしていて大人に「なにしてるの?」って声をかけられたり、絵を描いていて「なにをかいてるの?」って聞かれたり、そういうのがすごくすごく苦手な子どもでした。

その瞬間、私の世界が終わってしまうから。

説明なんてできないし、したくないし、そもそも「なに?」って聞かれたくないし、きっと言ってもわからない。
だからなのか大人が苦手でした。

小さな小さな世界だけど、大切な私の世界。
だれにも邪魔されたくない、楽しい世界。

そんなちいさな世界を思い出させてくれた絵本です。