鳥
そっと見まもって。
ちいさな女の子、□(しかく)ちゃん。
8編のショートストーリーで綴られた美しい大人の絵本です。
子どもにしか見えない世界というのはきっとあって、それは空想とかあっちの世界とかではなく、自分自身のなかで完結している世界。
私は自分の世界に没頭しちゃうタイプの子どもだったので、□ちゃんと似ているのかもしれない。
この絵本にすごく共感してしまった。
ひとり遊びをしていて大人に「なにしてるの?」って声をかけられたり、絵を描いていて「なにをかいてるの?」って聞かれたり、そういうのがすごくすごく苦手な子どもでした。
その瞬間、私の世界が終わってしまうから。
説明なんてできないし、したくないし、そもそも「なに?」って聞かれたくないし、きっと言ってもわからない。
だからなのか大人が苦手でした。
小さな小さな世界だけど、大切な私の世界。
だれにも邪魔されたくない、楽しい世界。
そんなちいさな世界を思い出させてくれた絵本です。