ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

2019-01-01から1年間の記事一覧

よろず

春夏冬と書いて「あきない」と読みます。 『よろづ春夏冬中』長野まゆみ/著、文藝春秋妖しく煌く14の短篇集。あぁ、これはまさに長野まゆみ…。ボーイミーツボーイ。小さなきっかけから、いつの間にか異世界に迷いこみ、出逢ってしまった男たちの物語。じ…

猫と古民家

猫と人が幸せに暮らす家。 『猫と人と古民家と』南里秀子/著、幻冬舎古民家再生をしたいと考えている人に、参考になるのかどうかは正直わからないですが、勇気を与えてくれることは間違いない。 失敗も後悔も、隠さず全部教えてくれます。著者の南里さんの…

お茶

毎日がしあわせ。 『日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』森下典子/著、新潮社私も習っていればよかった。 母が茶道をしていたのに…。通っていた女子校には茶道部があって、「茶道部に入るとお菓子が食べられるらしい」という理由で人気の部…

夜の猫

猫だけが知る。 『夜に猫が身をひそめるところ Think』吉田音/著、筑摩書房クラフト・エヴィング商會の吉田夫妻のひとり娘である吉田音さんの作品。学者にして探偵の円田さんと「ミルリトン探偵局」を結成した音さんは、円田さんの家にやってくる黒猫…

庭猫

網戸に飛べ! 『庭猫』安彦幸枝/著、パイインターナショナル庭猫のアフとサブ。 ぽっちゃりしていてよく似ている、2匹の白猫をおさめた写真集。仲良く寄り添ったり、ネコパンチしあったり、愛らしい姿が満載。 所々に添えられた言葉もきいています。うちの…

ごんごん

色彩の洪水。 『ねこのごんごん』大道あや/さく、福音館書店1匹の子猫がある家に迷いこんできました。 年老いた猫のちょんは、子猫にごんごんという名を与え、あたたかく見守ります。何事も、自分でおぼえるが肝心。 ちょんが繰り返すこの言葉が印象に残り…

猫の気持ち

一緒に成長。 『わたしはねこ』松田奈那子/絵・文、リトルモアある日、私の家に人間の赤ちゃんのかなこがやってきた。 遊ぶときも眠るときも、いつも一緒。 でも、かなこは成長するにつれ、忙しそうで…。赤ちゃんのころは同じくらいの大きさだったのに、人…

ふたりに

とっておきの1冊。 『ふたり』甲斐みのり/作、福田利之/絵、ミルブックスわたしたちは出会って、ふたりになれた。甲斐みのりさんの美しい詩のような言葉と、福田利之さんの幻想的な絵が織りなす世界。 愛にあふれた絵本です。幸せなふたりに贈りたい絵本は…

なりたい夢

ブルーナの猫。 『こねこのねる』ディック・ブルーナ/ぶんえ、いしいももこ/やく、福音館書店インディアンになりたい、こねこのねるのお話。うさぎのミッフィーでおなじみ、ディック・ブルーナの猫絵本。 表紙の猫、インパクトがあります。 小さい目とバッ…

作家と猫

物書きの必需品。なのか。 『もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた』角田光代/著、吉田修一/著、村山由佳/著、柚月裕子/著、保坂和志/著、養老孟司/著、河出書房新社NHKの番組「ネコメンタリー猫も、杓子も。」は、人気作家と一緒に暮らす愛猫…

てんひとつ

芸術はバクハツだ! 『てん』ピーター・レイノルズ/作、谷川俊太郎/訳、あすなろ書房お絵描きが大嫌いなワシテが苦しまぎれに描いたのは、ちっぽけな“てん”ひとつ。 そのちっぽけな“てん”から、ワシテの世界は変わっていきます。お絵描きが苦手なすべての…

読書会@和室

8月25日、寄居読書会でした。 ネコオドルが移転したため場所の提供ができなくなりましたが、変わらず参加していきます。今回の会場は公民館でした。 和室、畳が心地よい。第15回目、課題本はヘミングウェイ『老人と海』 参加者は5名。みなさんの感想のなかで…

鉱物レシピ

キラキラ。 『鉱物レシピ 結晶づくりと遊びかた』さとうかよこ/著、グラフィック社キラキラしたものが好きな子どもだったので、宝石や鉱物の写真をいつまでも眺めていられました。 でも、「鉱物いいよね」なんて言ってる人はまわりにいなかったから、自分は…

へろへろ

ネコオドル開店記念で、ネコオドルで出会える本の紹介。 今日は、読書好きへ捧げる本。 『へろへろ 雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々』鹿子裕文/著、ナナロク社お金も権力もない福岡の老人介護施設「よりあい」の人々が、森のような場所に出会い…

猫にスイカ

ネコオドル開店記念で、ネコオドルで出会える本の紹介。 今日は、夏に読みたい猫絵本。 『おおきなスイカ』庄野ナホコ/作、講談社マグロのおさしみに憧れる、猫のルッキオとフリフリ。 ある日、庭になった大きなスイカを売ってマグロのおさしみを食べようと…

地名謎解き散歩

ネコオドル開店記念で、ネコオドルで出会える本の紹介。 今日は埼玉本。 『埼玉地名ぶらり詠み歩き』沖ななも/著、さきたま出版会地名にまつわるエッセイ。 学術的な解説ではなく、「へえー」と関心しながらさらりと読めるのがポイントです。寄居町にも変わ…

平和への旅

開店記念で、今週もネコオドルで出会える本の紹介を。 今日は、いま話題の絵本。 『ジャーニー国境をこえて』フランチェスカ・サンナ/作、青山真知子/訳、きじとら出版戦争から逃れ、安心して暮らせる場所をめざして旅にでる母と子。 重いテーマですが、童…

本屋ときがわ町

8月18日、第5回「本屋ときがわ町」に出店しました。 埼玉県ときがわ町のiofficeにて行われる、ときがわカンパニーさん主催のブックイベントです。 ネコオドルは3回目の出店です。今回は7店もの出店者があり、同時開催のワークショップには大学生がグループで…

糸で紡ぐ物語

糸の彩り。 『刺繍小説』神尾茉利/著、扶桑社物語のなかに登場する刺繍するシーン。 そこから妄想をふくらませて作り上げた刺繍作品は、物語の世界を鮮やかに彩ります。1年くらい前に読んだ群ようこさんの『れんげ荘』にも刺繍のシーンが登場するのですが、…

びしょぬれサイコー!

バババババッ! 『どしゃぶり』おーなり由子/ぶん、はたこうしろう/え、講談社暑い夏の日。 モクモクと雲がたちこめ、どしゃぶりに! 雨の音、雨のにおい、たくさんの雨粒。 突然の夕立ちと、それを全身で楽しむ男の子の、さわやかで臨場感あふれる絵本で…

人生を変えた本屋さん

表紙の猫がいいですね。 『人生を変えた本と本屋さん』ジェーン・マウント/著、清水玲奈/訳、エクスナレッジその名のとおり。 世界中の素敵な本屋さんと読書家の人々の愛読書をイラストで紹介するオシャレな1冊。ぺらぺらとめくってみて、はじめてこの本の…

ネコオドルオープン!

8月13日、ネコオドル新店舗オープンでした。9時頃から店内の掃除や棚の手入れなどをはじめていたら…。 今まで一度もお店に出てこなかったうちのこが来て、離れようとしません。 しゅん。何かを感じ取ったのでしょうか。開店してもその調子でよろしく!と思っ…

おばあちゃんのミシン

ネコオドルで出会える本の紹介。 4回目の今日は、絵本。 『カタカタカタ おばあちゃんのたからもの』 リンシャオペイ/さく、宝迫典子/やく、ほるぷ出版おばあちゃんのミシンはすごい! 服でもなんでも縫ってしまうんです。 でもある日、ミシンが壊れてしま…

サクセス!

ネコオドルで出会える本の紹介。 3回目の今日は、猫コミック。 『ネコノヒー』キューライス/著、KADOKAWATwitterで大人気の猫マンガが、コミック本に。かわいくてどこか残念な猫、ネコノヒー。 失敗もするけれど、がんばれ!と応援したくなる。 Suc…

着物で散歩

ネコオドルで出会える本の紹介。 2回目の今日は郷土本。 『埼玉きもの散歩 絹の記憶と手仕事を訪ねて』藤井美登利/著、さきたま出版会「着物」をテーマに埼玉をめぐる旅。 染織や織物など、埼玉各地の着物にまつわる手仕事の現場を豊富な写真で見ることがで…

猫の団結!

今日からオープン日まで、ネコオドルで出会える本たちを紹介。 まずは猫絵本です。 『11ぴきのねこ』馬場のぼる/著、こぐま社猫たちが、力をあわせて大きな魚を捕まえます。馬場のぼるさんの人気絵本、11ぴきのねこシリーズの第1作目。 子どもの頃に読んで…

新店舗プレオープン

ブログ停滞気味ですみません。8月3日、ネコオドルの新店舗プレオープンでした。この日は寄居玉淀水天宮祭の日。 1年で一番、この町に人が集まります。 暑く熱い、活気に満ちた1日。15時のオープンに向けて準備をしていると、お祭り準備をしている地元の顔…

開店準備中②

本の紹介ができずにすみません。 バタバタしてます。 そのわりに進みません。少しずつお店を整えています。そして、先日看板ができてきました! 早速、取り付けます。元々たばこ屋さんだった場所。 「たばこ」の看板が、 「ネコオドル」に。地元で愛されてい…

開店準備中

新店舗の開店準備。なかなか進みません。 ゆっくりのんびりやってます。運んできた本を、ひとまず本棚に出しました。 ななこ、本棚点検中。本の並べ替えはまた今度。焦らずに。 ★8月3日(土)15時~プレオープンします!

読書会@ネコオドル

7月21日、ネコオドルで読書会を開催しました。 寄居読書会の第14回目です。課題本は向田邦子『思い出トランプ』 参加者は6名。13の短編小説からなるこの本。 家族、夫婦、男女の、ふだんは秘めている部分を描いた物語たち。 どこか後ろめたく、怖い物語たち…