ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

猫が好き!

この直球のタイトルがいいですよね。 『猫が好き』アヌシュカ・ラヴィシャンカ/著、デュルガ・バイ他/絵、野坂悦子/訳、グラフィック社 函から出すとこんな感じです。これはインドのタラブックスという出版社で作られた絵本で、1冊ずつ手漉きの和紙にシル…

3人の魔女

『三人寄れば、物語のことを』上橋菜穂子、荻原規子、佐藤多佳子/著、青土社ヤングアダルト小説の名手3人による鼎談集。 『精霊の守り人』『空色勾玉』『一瞬の風になれ』など、作家の名前にピンとこなくても作品は知っているという人、多いのではないでし…

猫を助ける少女

橋本紡さんの作品には、いつも猫が登場します。 これは、その猫がテーマの作品。 『猫泥棒と木曜日のキッチン』橋本紡/著、メディアワークス突然失踪してしまった母親、残された私と小さい弟。 捨てられていた子猫。 助けられなかった命、助けてあげたい命…

うさぎの好奇心

大きくて美しい絵本。 『きんのたまごのほん』マーガレット・ワイズ・ブラウン/さく、レナード・ワイスガード/え、わたなべしげお/やく、童話堂出版とにかく大きくて、美しい!ひとぼっちの雄うさぎが、ある日たまごを見つけるのですが、中でなにかが動い…

京都と映画

京都に行くときのお供候補だった本。 『活動写真の女』浅田次郎/著、集英社昭和44年の京都。映画好きの大学生の僕は、友人と太秦の撮影所でアルバイトをすることに。 そこで友人は、30年も前に死んだ女優の幽霊と恋に落ちてしまう…。 美しくて切ない、…

大きいことはいいことだ

へその緒のついた、生まれたばかりの子猫が捨てられていたのを保護して育てたことがあります。 何日生きられるかわからないような、綱渡りの日々。 「おおきくなあれ」と毎日祈っていました。 その子は無事大人になり、16歳まで生きてくれました。 『ねこが…

シュールな…

かわいい顔してブラックな絵本です。 『どこいったん』ジョン・クラッセン/作、長谷川義史/訳、クレヨンハウスなくしてしまった赤い帽子をさがす熊のお話。大阪弁がいいアクセントになっています。 ボーッとしたイラストが可愛くて、ほのぼのしたお話かと…

和菓子は芸術だ

タイトルがいいですよね。 『和菓子のアン』坂木司/著、光文社デパ地下の和菓子屋さんで働きはじめたアンちゃんのお話。 和菓子の奥深さに触れることができる、お仕事ミステリーです。恥ずかしい話、上生菓子を食べる機会がそんなにないので、和菓子の世界…

生きること愛すること

子どもの頃、通っていた歯医者さんの待合室に置いてあり読んだことを覚えています。 『100万回生きたねこ』佐野洋子/作・絵、講談社子どもの頃は正直、よくわからずに読んでいました。 猫の絵本だから手に取っていたという感じ。 いろんな人生(猫生?)を…

みんながプリンセスだった

中学生の頃、ボーッと生きていた私は、友達のことで悩むこともなく毎日ほんとにボーッと過ごしていました。 幸せのような、もったいないような。 『王妃の帰還』柚木麻子/著、実業之日本社私立女子校に通う中学2年生。 ある日、クラスの頂点に位置する姫グ…

猫のプライド

猫って高いところが好きですよね。 『てっぺんねこ』C・ロジャー・メイダー/作、灰島かり/訳、ほるぷ出版高いビルのバルコニーや屋根の上がお気に入りの猫。 ある日そこに鳩がやってきた。飛びかかるけど、鳩は飛んで逃げて、猫は飛べすに落っこちてしまい…

夏休み

お盆なので、今週はブログもお休みします。 で、お休み前の投稿。いま、京都に来ています。 旅のお供はこれ。 『宵山万華鏡』森見登美彦/著、集英社森見作品でいちばん好き。再読中です。 京都、怪異、大学生…など、森見ワールドのいろんな要素が詰まってい…

山の怪

山の日にはこの本を。 『山の怪奇 百物語』山村民俗の会/編、河出書房新社その名のとおり、山の怪奇現象を集めた本です。 「○○に住む○○さんによると…」という風に、実在の地名や人名が出てくるので、グッと信憑性があります。数十年前に出版された本の新装…

美しきユニコーン

佇まいに惚れた、完璧な1冊です。 『完全版 最後のユニコーン』ピーター・S・ビーグル/著、金原瑞人/訳、学習研究社表紙のユニコーンの絵は、ニューヨークのメトロポリタン美術館が所蔵しているタペストリー「囚われのユニコーン」です。 美しいですよね。…

持っていたい可愛らしさ

一気に紹介します。雷鳥社の辞典シリーズ。 文庫本サイズのかわいい辞典です。本屋さんで見つけた時に、「自分の本屋さんをやるときには絶対に置きたい!」と思いました。念願叶って、いま、ネコオドルにも置いています。この本の良さは、手に取るとより伝わ…

世界的、猫

8月8日は「世界猫の日」ということで、この本。 『俺、つしま』おぷうのきょうだい/著、小学館インパクトですよね。猫マンガはあまり好んで読まないのですが、これは思わず手に取るといいますか、気になってしょうがなくて、ついに読んでしまいました。読ん…

イタリアの風

須賀作品との出会いは、江國香織さんが著書で紹介していたことでした。 『コルシア書店の仲間たち』須賀敦子/著、文藝春秋イタリア文学の翻訳家であり、エッセイスト。 何年も前ですが、美しい文章が好きでよく読んでいた江國香織さんが「美しい」と絶賛さ…

かなしみのさきに

やまねこも、猫です。 『くまとやまねこ』湯本香樹実/ぶん、酒井駒子/え、河出書房新社湯本香樹実さんといえば、世界中で読まれている小説『夏の庭』で有名ですが、この絵本もロングセラーになっています。テーマは「死別」。 友だちのことりを亡くしたく…

新鮮な感動を

すべての子ども達と、現代に生きる大人達へ。 『センス・オブ・ワンダー』レイチェル・カーソン/著、新潮社レイチェル・カーソンといえば、『沈黙の春』で環境汚染による地球の危機を世に先駆けて告発し、世界中の環境問題への意識を変えるきっかけをつくっ…

花火の日のわくわくを

8月4日は、地元の花火大会です。 『はなび』秋山とも子/作、教育画劇私の住む街では、舟山車を川に浮かべて花火大会が開催されます。 地元の人々にとっては一大イベント、遠くからもたくさんの人が訪れます。この『はなび』は、町の花火大会の1日を描いた…

平安時代のシンデレラ

平安時代小説が大好きで、氷室冴子さん、田辺聖子さん、永井路子さんなどの作品を見つけては読んでいる小学生でした。 『おちくぼ姫』田辺聖子/著、KADOKAWA落窪物語は、1000年も前に書かれた平安王朝版シンデレラ物語。 『おちくぼ姫』は、その物語を田辺…

猫とみずたま

8月1日は水の日ということで、この本を。 『みずたまのたび』アンヌ・クロザ/さく、こだましおり/やく、西村書店猫本でもあり、水本です。 私の苗字は水に関わりがあるので、水には関心があります。 猫×水という組み合わせ、たまりません。猫が水を飲んだ…