京都と映画
京都に行くときのお供候補だった本。
昭和44年の京都。映画好きの大学生の僕は、友人と太秦の撮影所でアルバイトをすることに。
そこで友人は、30年も前に死んだ女優の幽霊と恋に落ちてしまう…。
美しくて切ない、青春恋愛小説です。
描写が美しく、女優の美しさ、特に睡蓮の場面が好きです。
映像が目に浮かぶようで、京都を訪れたくなります。
大学を卒業してすぐの頃に読んだのですが、夏の京都が暑いというのも、この本を読んで知りました。
私が思い描く京都の空気感は、この小説の影響が大きいです。
美しい女優の幽霊、映画化したら壇れいさんに演じてほしいなあと思いながら読んでいました。
浅田次郎さんの作品は、物語の展開によって作品の好き嫌いがあって、今のところ半々だったりするのですが、これは大好きな1冊です。