白い猫
黒くなりたい。
『しろねこしろちゃん』森佐智子/文、Maya Maxx/絵、福音館書店
真っ黒なお母さんと真っ黒な子猫のなかに、真っ白な「しろちゃん」が1匹。
しろちゃんは、みんなとおなじ真っ黒になりたくてたまりません。
自分だけ違うことを恥ずかしく感じる、しろちゃんの気持ち。
「そのままでいい」って言葉で言うのは簡単だけれど、受け入れるのはそんなに簡単じゃない。
頭では理解できても、気持ちはそうそう単純じゃないんです。
でも、この絵本には、とても素敵な結末が待っています。
ホッとできて、嬉しくなる。
お母さん猫があたえる安心感には、揺るぎない愛情を感じます。
繊細な子どもの気持ちにやさしく寄り添った、あたたかいお話。
ちいさな子どもに読んであげたい猫絵本です。