読書会@ネコオドル
10月21日、ネコオドルで読書会を開催しました。
寄居読書会の第4回目です。
毎回、主催をしてくださっている佐藤さんが趣向をこらした演出をしてくださいます。
今回はフランスの作品ということで、フランスのお菓子と紅茶でおもてなししてくださいました。
私も佐藤さんのような気の利いたことのできる女性になりたい。
いつもキュンとします。
読書会のはじめは自己紹介。
サン=テグジュペリからヒントを得て、「度々思い出す子どもの頃の情景」「命の危機を感じたこと」をそれぞれ披露。
今回初参加の方に、私と子ども時代の読書体験が同じ方がいて、とても嬉しい出会いでした!
同じ作家さんが好きで、しかも好きな作品も同じ!
はじめて出会いました。仲良くなりたい。
さて『星の王子さま』。
作品に入る前に、まずはサン=テグジュペリの年譜を確認します。
裕福な生まれだったこと、少年の頃から飛行機にただならぬ興味を持っていたこと、飛行士になるための情熱が半端なかったこと、事故にあったり墜落したり何度も瀕死体験をしながらも飛行士であることにこだわり続けたことなど、知っているようで知らないことがたくさんありました。
『人間の大地』や『戦う操縦士』など、サン=テグジュペリは文章が哲学的で難しい作品ですが、読んでみたいと思いました。
『星の王子さま』の感想は、それぞれに気になった部分や感じ方が違うのが面白かったです。
「子どもの頃に読んだときはよくわからなかった」という意見が多かったのも印象的でした。改めて読み返してみたら、こんな物語だったかと、結末に切なくなったり。
「これは王子さまとバラの恋愛の話だ」という感想も。
恋愛、友情、それぞれの星の住人に象徴される大人など、メッセージ性が強い作品で、物語は子ども向けにわかりやすく書かれていますが、内容は大人向きだと、私は思いました。
子ども目線でズバズバと本質を突く星の王子さま、けっこう辛辣ですよね。
子どもの頃、「子どもの気持ちがわからない大人にはなりたくない」と思っていたことを思い出しました。
いま、年齢は立派な大人ですが、中身はちゃんと大人になっているのでしょうか。子どもの延長に今の自分がいる感覚で、全然立派な大人ではないのですが、今の子どもたちから見たら私も「子どもの気持ちがわからない大人」になってしまっているのかもしれませんね。
子どもの心、どこに置いてきてしまうのでしょうね。
新しい出会いもあり、楽しい読書会でした。