猫の次に
ペンギンのなかでも圧倒的に好きなのが皇帝ペンギンです。
『コウテイペンギン』ヨハンナ・ジョンストン/さく、レナード・ワイスガード/え、こみやゆう/やく、好学社
以前何かの自己紹介で「好きなペット」を書く欄があって、「猫、ペンギン」と書いたら、友人に「ペンギンはペットじゃないでしょ」と笑われました。
ペンギン、飼えないことはないと思いますが、確かに、ペットにするつもりはないです。
でも、それくらい好きな動物。
特に皇帝ペンギンが大好きです。
映画「皇帝ペンギン」が公開されたとき、ひとりで映画館に見に行きました。
フランス語、字幕版。
フランス語で紡がれる皇帝ペンギンの世界に魅了されました。
この絵本は、ワイスガードの絵が素晴らしい。
皇帝ペンギンの世界を見事に再現しています。
極限の地で、愛にあふれた生き方をみせる皇帝ペンギン。
もう、私はこの絵本のとりこです。
ミステリーだった
ラストで驚かされ、大好きになった1冊。
『烏に単は似合わない』阿部智里/著、文藝春秋
平安王朝の雰囲気と、神話ファンタジーの世界を併せ持った、私好みな作品なのですが、ラストはまさにミステリーです。
松本清張賞受賞、納得の面白さでした。
舞台は、八咫烏が支配する架空の世界。
世継ぎの若宮の后選びのために宮廷に集められた4人の姫それぞれの陰謀や恋心が火花を散らします。侍女の失踪、後宮への侵入者、謎の手紙…。次々と起こる事件。后選びの妨害者は誰なのか…?
この作品から、八咫烏シリーズとして、架空の世界「山内」に住む八咫烏の一族をめぐる物語が展開しています。
完璧に作り込まれた世界、魅力的な登場人物、展開のうまさ、文章の巧さ。
申し分のないエンターテイメント作品です。
読書会@ネコオドル
9月16日、ネコオドルで読書会を開催しました。
7月に誕生した寄居読書会とのコラボです。
小さな寄居町で、本屋開店の同時期に本に関わる企画を始める人がいるなんて奇跡のようで、「ぜひネコオドルでやりませんか!」とお願いしました。今回が第3回目の読書会です。
まずは自己紹介から。
それぞれの思い出の本や、最近読んだ本を紹介しました。
意外にも、最近読んだ本に漫画をあげる人続出。
かく言う私も漫画でした。
自己紹介が終わると読書会に移ります。
まずは芥川龍之介の年譜を確認。
芥川の完璧主義っぷりと、鋭い印象の芥川らしからぬ甘々なラブレターを書いていたことなどをワイワイと確認していきました。
さて、本題となる作品について。
今回は超短編だったので、みんなで朗読をしました。
特に『藪の中』は、ひとりひとり役柄をくじ引きで割り当てて読んだのですが、朗読向きの作品だということを、実際に朗読してみて再確認。本格的な朗読劇を聞きたくなりました。絶対に面白いですよね。
『羅生門』も『藪の中』も、芥川の完璧主義を体現したかのような隙のない作品で、そこはもう感嘆する以外ありません。
「おもしろい」これにつきます。
具体的な話し合いの内容はここでは書きませんが、読書会のいいところは、一人で読んでいたら素通りしていたような感情や思いを、言葉にして伝えあうことで、きちんと自分の中に落とし込むことができること。自分では気づかなかったことに気づかせてもらえるのも、いいですよね。
次回は『星の王子さま』を課題本に開催することが決まりました。
読書会、楽しいです!