犬と一緒に
冷たくておいしい。
里山生まれのちよちゃんは、沢遊びが大好きです。
おじいちゃんが作った竹の水筒を持って、犬のくろと一緒においしい水をくみに沢にでかけます。
里山の暮らしの、何気ない風景を切り取った絵本。
メジロや沢ガニがすぐそこにいるようです。
山の緑や水の流れが鮮やかに目の前に迫ってきます。
緑に囲まれたあの空気感、川の音や冷たさまでが伝わってきて、まるで絵本の中に入り込んだかのような気持ちになります。
あとがきにも書かれていますが、飯野和好さんは埼玉県の長瀞町生まれ。
山間の集落で、自然に囲まれ、自然の恵みに育まれた子ども時代を、この絵本からそのまま感じることができます。
忘れてしまいたくない、日本の大切な風景が詰まった絵本です。
飯野さんのリズミカルな言葉にのせて、子どもたちに読んであげたい1冊。