わが家を通りすぎていった猫たち
昨年の秋、京都に行くと決めたときに、この本は京都のnowakiさんで買おうと決めました。
『退屈をあげる』坂本千明/著、青土社
nowakiさんは器と本を扱う小さなお店で、猫好き絵本作家さんとコラボしたチャリティーイベントなども行っている、猫好き絵本好きなら一度は訪れたいお店です。
私が購入した本は、幸運なことに初版のサイン本でした。
うれしい……!
私の家はみな猫好きで、困っている猫を放っておけなくて迎え入れることがあります。庭に居着いた猫の親子をつかまえて避妊去勢手術して、結果うちの子になって…と、そんなことをしていたら多い時には10匹くらいの猫を世話していたこともありました。
最期を看取った猫も、たくさんいます。
『退屈をあげる』は、そんな風に保護されてやって来た先住猫と、新しく迎えた子猫たちの物語。
我が家を通りすぎて行った猫たちのことを思いながら読みました。
あの子はあの時どんなことを考えていたのかなぁ。
坂本千明さんの紙版画の手触りがそのまま伝わってくるような、やさしいタッチで描かれた猫たち。
タイトルの意味がわかると、涙があふれます。
すべての猫好きに。