ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

猫と過ごす時間

手に取ると泣いてしまう。

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『てつぞうはね』ミロコマチコ/著、ブロンズ新社

ミロコマチコさんが、愛猫てつぞうとの日々を描いた絵本。
猫好きなら誰もが手に取り、誰もが泣いた、そんな絵本です。

猫にはそれぞれ個性があって、同じ子は1匹もいません。
我が家にも5匹の猫がいますが、5匹それぞれに性格もこだわりも違います。
でも、よそのうちの子のことでも「そうそう、そうだよね」って共感できるのが猫好きなのかもしれません。
猫と人間の関係は、それぞれ違うはずだけど、愛情に変わりはない。
いたずらだって才能だと、みんながほほえむ。
やさしい気持ちにあふれています。

この絵本を開くと、猫への愛を作者からも、それをやさしいまなざしで受け止める読者の存在からも感じることができて、猫への限りない愛の海に投げ出されたようで泣きたい気持ちになります。
そんな絵本です。

この絵本を大切に思う人には、坂本千明さんの『退屈をあげる』もきっと心に刺さると思います。
猫への愛を深めてくれる絵本です。