救いたい。
『君は永遠にそいつらより若い』津村記久子/著、筑摩書房
就職先も決まり、あとは卒業するだけの大学4年生、ホリガイが出会った人たち。
どこにでもありそうな日常に、人の心に隠れた闇を、静かに描いた作品。
デビュー作にして、太宰治賞受賞作。
何気なさを装って、心深くに斬り込んでくる。
弱き者。
誰もが弱き者だ、と思う。
悩みもコンプレックスもトラウマも、人それぞれで、誰のそれも、他人にあれこれ言われる筋合いはない。
ただ、誰もが救われてほしい。
そんなことを思いました。
弱き者に届けたい小説です。