リフレイン。
『それでもそれでもそれでも』齋藤陽道/著、ナナロク社
写真家、齋藤陽道が言葉と写真で綴るエッセイ集。
写真と、短い言葉たち。
日常から切り取った欠片を集めたかのようです。
見えているはずなのに気づいていなかった。
ページをめくっていると、日常のなにげない景色にひそむそんな「もののあはれ」にふと出会います。
目の前のものしか見えなくなって世界をつまらないものにしてしまっているのは自分自身なんだと気づかされる瞬間。
はかなくて透明な世界。
薄く美しい紙で包まれた本は、どこまでも透き通った硬く強い心の表れのようでした。
贈り物にしたい本です。