身近にある
つくりもののリアル。
『雨に消えた向日葵』吉川英梨/著、幻冬舎
埼玉県坂戸市で、小学5年生の少女が失踪した。
誘拐か、事故か、家出か。
無事を信じて探し続ける家族の焦燥。
錯綜する情報の波に翻弄されながらも真相に迫ろうとする捜査一課の執念。
身近な場所が舞台となっているミステリーということで手に取りました。
名称は変えていますが、実在の場所がモデルとなっているので、グーグルマップ片手に「この道、この川、この学校…」と確認しながら読みました。
よく知る場所が多く登場するので、フィクションなのに妙にリアルに思えてなりません。
埼玉県警や西入間警察の捜査員なども実在してそうに思えて、この話は本当にこの場所で起こったことで、この家族は本当にいたんじゃないかと、リアルすぎて読むのが辛くなるほどでした。
地元の人に「こんなのあるけど…」と、そっと教えたくなる1冊。