みとりねこ
いつまでも一緒に。
『みとりねこ』有川ひろ/著、講談社
猫と暮らすこと。
優しくてちょっと切ない7つの物語。
どうしたって猫より人間の方が長く生きる。
猫の成長の早さを、猫目線から見た人間の子どもの成長の遅さとして描写されると、おかしくてしょうがない。
猫から見たら、いつまでも赤ちゃんな人間って、危なっかしいんだろうな。
猫を看取ることは、とても悲しい。
絶対慣れることはない。
こんなに悲しいことはないけれど、でも、思うんです。
猫を残して死んでしまうことほど悲しいことはない、って。
最期の時に立ち会えること、看取ってあげられることは、猫と私のハッピーエンドだと思うようになりました。
残された猫の物語は、どうしても泣けてしまう。
これは、猫と人間の、幸せと優しさにあふれた物語。
心をじんわりあたためてくれる1冊です。