ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫5匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

踊る踊る

猫もしゃくしも。

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『踊る猫』折口真喜子/著、光文社

画家で俳人与謝蕪村が見聞きした、不思議な9つの物語。

読書記録をつけているのですが、数年前にこの『踊る猫』を読んだことになっていて、でもどんな内容だったのか記憶がなく、本当に読んだのかピンとこなかったのです。
そこで改めて読むことにしました。

タイトルになっている「踊る猫」は短編のひとつ。
猫は踊るもの、という説は蕪村の時代から変わらないようです。

蕪村と応挙が戯れに描いた踊る猫としゃくしの絵、楽しげな雰囲気が伝わってきます。
検索すると見ることができますので、興味のある方はぜひ。

蕪村の句や絵を軸にして紡がれる幻想的な物語集。
河童、月の兎、雪女、ウブメ。
妖しげなものたちがたくさん登場します。

時にもの悲しく、優しく、妖しい物語たち。

本のタイトルが『踊る猫』じゃなかったら、もしかしたら手に取らなかったかもしれない本。

タイトルに導かれて出会うことができました。
読めてよかった。

続編に『恋する狐』があります。