家のない猫
家っていいもの?
『かねもちのいえのねこといえのないねこ』バーナード・ウェーバー/文・絵、あきのしょういちろう/訳、童話館出版
スキャットは、家のない猫です。
お金持ちの家の猫と、どんなところが違うのでしょうか。
家猫の暮らしと外猫の暮らしが、対比して描かれています。
外だってへっちゃらだよ、と思わせる陽気な場面もありながら、やっぱりだんだんと切ない気持ちが募ってしまう。
スキャットというのも、ちゃんとした名前じゃないんですよ。
町田尚子さんの『なまえのないねこ』は、ここから始まる物語なのかもしれません。
外猫が家猫の幸せを知る絵本、保護猫活動が活発になってきた現代の流れなのかと思っていましたが、こんなに以前からあったんですね。
力強いタッチが印象的な猫絵本です。