ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

大人計画

おもしろいを全力で。

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大人計画社長日記』長坂まき子/著、角川書店

1988年旗揚げ、「おもしろいこと」を求める大人計画が辿ってきた道のりを、社長の目線から綴った本。

「仕事を楽しむ」とはなにか。
「楽しい仕事」とはなにか。

そんなことを考えさせてくれる本。

「楽しく働く」ことを「ラクに働く」ことと捉えている人って、いませんか。
和気あいあいと、リラックスして、のびのびと。
そんな働き方ももちろんいいと思いますが、私はあまり魅力を感じません。

その仕事自体はツラくて、緊張感があって、「二度とできないこんなこと!」と思うほどのしんどいことがあっても、結果に「楽しい」「おもしろい」がついてくれば、それが「楽しい仕事」になるんですよね。
ラクな仕事より、そんな仕事がしたいと思う私は、やりがい重視ということでしょうか。

文庫版には、2006年に多摩センターの廃校で開催された怒濤の「大人計画フェスティバル」を振り返った、キャスト&スタッフ37人による証言も追加収録されていて、これがいいんです。
多くの人が、「疲れた」「大変だった」「二度とやりたくない!」とかそんなことを言っているんですよね。
でも、その奥にある「やりきった!」感が、伝わってくるんです。
「おもしろいものをつくってやったぜ!」という達成感と満足感は隠せない。

やってる間は大変だったけど、結果に「楽しい」「おもしろい」がついてきてる、その空気にしびれます。

なにかをやり遂げるには少しの苦労はつきもの。
そこを避け続けた生き方は味気ないものになると思います。

なんか大変だしちょっと疲れるけど、結果楽しいよね!
そんな風に働きたい。