最後の
ずっと一緒にいたかった。
この手で母を介護し、この手で母を殺めた。
もしも大切な人が『要介護』になったとき、あなたはどうしますか?
この絵本は、2006年に実際に起きた事件をモチーフにした物語です。
悲しい事件に、胸が痛みます。
どうしてこんな悲しい事件が起きてしまったのか。
どうしていたらこんな悲しい事件が起こらずにすんだのか。
家庭内介護や行政のあり方など、現代社会の抱える問題を、読んだ人ひとりひとりに訴えかけてきます。
今は介護とは無縁の生活をしている人でも、いつ、どんな形で身近な問題になるかわかりません。
介護をする側でも、される側でも、同じです。
いざその時になって、知識があるかないかで、心の余裕が違ってきます。
他人事と思わずに、考えたい。
もしかしたら、今まさに隣人が抱えている問題かもしれません。
考えるきっかけを与えてくれる、大人の絵本です。