風神
芸能の持つ不思議な力。
平安末期、平治の乱。
笛を吹くのは好きな青年草十郎と、不思議な力を持つ舞を舞う糸世の物語。
今、わけあって「平家物語」を読んでいるのですが、どうしてもこの本が読みたくなって仕方ないのです。
幼い源頼朝、平清盛、後白河院などが登場する、平家全盛の時代の物語です。
勾玉3部作が大好きだった少女時代。
この『風神秘抄』が出版されたのは3部作からしばらく後で、私は大人になっていました。
すぐに購入したものの、なかなか読めなかった。
大人になって、あの頃のように感動できなかったらどうしよう、と自分が変わってしまっているかもしれないことが怖かったんです。
でもそんな心配はまったくいらなかった。
やっぱり荻原規子さんの作品はすばらしい。
「平家物語」を読み終わったら、真っ先に再読したい作品です。