十二国の戦い
心の中で「高里くん」と呼んでいます。
『白銀の墟 玄の月』全4巻、小野不由美/著、新潮社
早く続きが読みたい、でも読み終えたくない、というせめぎ合い。
少しずつ読み進めたけど、最後の数章はもう止められず、寝不足覚悟で深夜まで読んでしまいました。
18年ぶりの新作、という十二国記。
そんな記念すべき年とは知らずに、私は偶然今年、このシリーズを読み始めました。
そしてハマった。
見事に。
陽子とか、泰麒とか、この世界から十二国に行った人物に共感しやすく、とくに泰麒はとにかく気になるキャラクターだったので、その泰麒の話が読めて嬉しかったです。
泰麒はいままで客観的に描かれることが多く、その心情はわかりにくい存在だったのですが、この新作ではそのあたりも細やかに描かれていて、それはもう泣けてしまいます。
まだこの十二国記を読んだことのない人は、ぜひ手に取ってほしい。
この世界を知らずに生きてきた年月を振り返り「なんてもったいないことをしてきたんだ…!」と自分に憤慨した私からは、とにかく読んでほしいというメッセージを送ることで、自分を慰めていきたいと思います。