みずみずしい
さすらいのウェイターの話がお気に入り。
江國香織さんのエッセイ。
美味しそうな食べ物がたくさん出てきます。
本にまつわるお話も所々にあり、その本もまた読んでみたくなる、本好きには嬉しいエッセイでもあります。
江國さんの選ぶ言葉、やわらかい文章が心地よくて、学生の頃は貪るように読んでいました。
今、江國さんの文章に触れると、あの頃の、青春真っ只中の自分が思い起こされて、どこかくすぐったい気持ちになります。
素敵な装丁、と大切にしているこの本。
ふと、思い立って確認したら、装丁は名久井直子さんでした。
そうと気づかずに手にした宝物本が、尊敬する仕事人のお仕事だったと知ると、これほど嬉しいことはないし、ぶれない目利きをした自分を誇らしくも感じます。
言葉から、文章から、うるおいを感じる。
江國香織さんのエッセイは、いつもみずみずしい。