ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

ピースの意味

地元が舞台。

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『ピース』樋口有介/著、中央公論新社

埼玉県の長瀞町寄居町で、連続してバラバラ殺人事件が発生した。
事件の裏側に潜むものとはー。

ネコオドルがある寄居町が舞台になっているミステリー小説。
あまりミステリーは読まないのですが、これは教えてもらってすぐに読みました。

正直、回収しきれないことが多くて消化不良に陥りました。
でも、いろんな人に読んでもらって解説してもらったり、解釈を聞いたりして、最終的に「それでいいんだ」という結論に至りました。人物にも、行動にも、なんだか謎が残ってしまうのですが、それでいい。私がミステリー慣れしてないからではなくて、そういう作品らしいのです。

秩父周辺の方言や風土が描かれていて、地元の人には違う楽しみ方もできます。
こんな事件が本当に起きたら嫌だけど、フィクションだから楽しめる。

内容と関係がなさそうな表紙ですが、読み終わってから表紙を見たら、その意味がわかりました。
ピース。
平和の象徴と、欠片の、ダブルミーニング

特に地元の人に勧めたい、そして私に解説を聞かせてほしい(笑)ミステリー小説です。