ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

クロネコの人

クロネコヤマトの生みの親。

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小倉昌男 祈りと経営』森健/著、小学館

2005年6月に亡くなったヤマト運輸元社長・小倉昌男。「宅急便」の生みの親である名経営者は、現役引退後、私財46億円を投じて「ヤマト福祉財団」を創設し、障害者福祉に晩年を捧げた。語られてこなかったその理由と背景に、丹念な取材で迫ったノンフィクション。

宅急便といえばクロネコ
物心ついた頃には当たり前に存在していました。
「宅急便」がない時代があったんだ…そのくらい知識がない私でも、興味深くのめり込んで読みました。

名経営者として伝説となっているような人も、家族があり、苦悩があり、ひとりの人間であり。

この本のなかでは主に障害者福祉に捧げた晩年の小倉昌男と、人間としての小倉自身に焦点をあてているので、ヤマト運輸時代の伝説的事柄には、深くは触れられていません。でも、ひとりの人間としての小倉昌男に迫るにはこの本をおいてないでしょう。これをきっかけに、ヤマト時代の経営者としての小倉昌男に関わる本を読む人が増えそうな気がします。
小倉昌男の著書『小倉昌男経営学』は、不朽のロングセラーとなっています。

名経営者の、夫として、父としての姿に、涙があふれました。