賢治の鳥
鳥は美しい。
賢治の作品に登場する鳥を細密画と文章でつづり、賢治の自然への思い、小さな生き物への愛情を伝えます。
舘野鴻さんは『つちはんみょう』などの絵本でおなじみの、生物の生態をつぶさに観察して力強い細密画で描く画家。その圧倒的な絵の力に引き込まれてしまいます。
宮沢賢治の作品にはたくさんの鳥が登場します。
その鳥たちを細密画と文章で綴った、美しい絵本。
賢治の想いがあざやかなビジュアルを伴って心に迫ってきます。
私がハッと目を奪われたのは、ハチドリ。
繊細で美しく、それでいてかわいらしいハチドリの姿が生き生きと描かれています。
この絵本を読んでから、気になった鳥が登場した賢治の作品を読んでみるのもいいですよね。
というか、この絵本を読むと、その作品を読みたくなってしかたなくなります。
鳥から読む賢治。
賢治好きにも鳥好きにも、大切な1冊になること間違いなしです。