社会のかけら
とらえどころのないものたち。
社会学者とは、いったいどんなことをしている人たちなんだろう。テレビで過激な発言をしている人も、大学のあの人も、社会学者だという人はよく見かけるけどその中身をよく知らない私。
これは、そんな社会学者の岸政彦さんが書いたエッセイです。
研究のためにさまざまな人にインタビューをする、生活のなかでふと目にする、その時々に実際に出会った「解釈できない出来事」を、「断片的なもの」として徒然なるままに綴っています。
本来の目的や主軸には関係ないけれど、なぜか鮮明に記憶に残る出来事たち。そこに意味を見いだすこと。無意味だとわかっていながらも考えずにいられないこと。
世界は、断片的なものであふれている。
これはエッセイで社会学の本ではないけれど、社会学者という人が、少しわかった気がします。
みんな、植木鉢を分け合えればいい。
これは私が一番印象に残った言葉。
ネコオドルで、主に男性によくおすすめしているのですが、今のところ満足度100%を獲得している本です。