ぼくの場所をとりもどす!
ペンギンも大好きなのです。
『ぼくのばしょなのに』刀根里衣/著、NHK出版
パパとママのおなかの下がお気に入りのククー。
でもある日、自分だけのものと思っていたその大好きな場所が、たまごにとられてしまいます。
お気に入りの場所を取り戻すために、ククーはあることを思いつき…。
ふてくされたククーの様子が愛おしいし、自分だけのものと思っていた大好きな場所をとられてしまうことで両親の愛情も失ってしまったのではないかと不安になる気持ちも伝わってきて、「そんなことないんだよ」って抱きしめてあげたくなる切なさも感じます。
刀根里衣さんの、あたたかくて美しい絵本が大好きです。
優しさがいっぱいつまっています。
兄や姉になる前の子どもの気持ちを描いた絵本はいろいろありますが、刀根さんの優しさにあふれたこの絵本は特におすすめです。
ククーは、大好きな場所を取り戻すことができたのでしょうか。
弟妹ができた子どもたちに、そっと読み聞かせてあげたい絵本です。