ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫5匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

空を飛ぶ方法

すっごくツボにはまりました。

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『少年少女飛行倶楽部』加納朋子/著、文藝春秋

中学生の海月は、幼なじみに誘われて「飛行クラブ」に入部する。
活動内容は「空を飛ぶこと」という変わったクラブには、やっぱり変わった人達が集まっている。
彼らは、果たして空を飛べるのか。どうやって飛ぶというのか。

設定は何から何まで変わっているけど、友情、恋愛、家族、挑戦、冒険、いろんなものがすべてつまったドストレートの青春小説です。
個性的な面々が集まった部活小説というのは、YA作品ではよくある設定ですが、この本は、それだけではないエンターテイメント性を持っています。

部長が神(ジン)という名前なんですが、海月がカミサマ部長と呼んでいて、心の中でいつもツッコミをいれるんです。徹底的にツッコミをいれるそれが面白くて、個人的に癖になりました。

図書館の仕事のなかで中高生向けの本を探して色々読んでいたなかで、面白いなあって、本当に思った1冊です。
こういうエンターテイメントを楽しんでほしい。
物語も、文章も、楽しんで読めます。

この本をきっかけに加納朋子さんの他の本も読み出したのですが、テイストが違うので驚きました。
特に『トオリヌケキンシ』は、色々な病気をテーマにした短編集なのですが、トラウマになるかと思うほど怖いお話がひとつあって、忘れられなくなりました。ホラーとかミステリーとかではなく、人間が怖いんです。
心をつかむ描写、本当に巧い作家さんなんですよね。
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