ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

美しい本

世界の猫

旅も猫も大好き。 『世界の美しい街の美しいネコ』小林希/著、エクスナレッジ世界中の美しい街と猫をめぐる旅。旅エッセイで知られる小林希さん、私にとっては猫旅本作家さんです。 『日本の猫宿』はもちろんのこと、『週末島旅』は表紙が猫ですからね。こ…

美しい鳥

ブルガリアの昔話です。 『金の鳥』八百板洋子/文、さかたきよこ/絵、BL出版王に命じられて金の鳥をさがす旅にでた三人の王子。 途中で出会ったおじいさんの忠告をきいた勇気ある末の王子は…。古くからの昔話の要素がたくさんつまっています。 読みなが…

道草しよう

美しい図鑑です。 『子どもと一緒に覚えたい道草の名前』稲垣栄洋/監修、加古川利彦/絵、マイルスタッフ歩いているとよく見かける道草を、華麗なボタニカルアートとたくさんの写真で丁寧に紹介。美しい表紙と手触りの、飾っておきたくなる上質な本です。ア…

母の願い

人魚伝説。 『赤い蝋燭と人魚』小川未明/文、酒井駒子/絵、偕成社小川未明の童話「赤い蝋燭と人魚」を、酒井駒子さんの絵で。北の海に棲む人魚の母親は、娘の幸せを願い、人間の老夫婦に託します。 でもやがて、欲に目がくらんだ人間によって、人魚の願い…

万葉

言の葉の調べ。 『万葉集』リービ英雄/英訳、中西進/日本語現代語訳・本文、井上博道/写真、パイインターナショナル万葉集のなかから厳選された和歌の英語訳集。 美しい写真が添えられた、文庫サイズの本です。図書館の講座で万葉集を何年か担当していま…

ミクロの森

緑の小さな宇宙です。 『ミクロコスモス 森の地衣類と蘚苔類と』大橋弘/著、つかだま書房地衣類とは菌類・藻類、蘚苔類とはコケ植物のことだそうです。 写真家・大橋弘さんが30年以上も歳月をかけて撮影し続けてきた、森の中に生息する地衣類や蘚苔類の写真…

ふたりに

とっておきの1冊。 『ふたり』甲斐みのり/作、福田利之/絵、ミルブックスわたしたちは出会って、ふたりになれた。甲斐みのりさんの美しい詩のような言葉と、福田利之さんの幻想的な絵が織りなす世界。 愛にあふれた絵本です。幸せなふたりに贈りたい絵本は…

鉱物レシピ

キラキラ。 『鉱物レシピ 結晶づくりと遊びかた』さとうかよこ/著、グラフィック社キラキラしたものが好きな子どもだったので、宝石や鉱物の写真をいつまでも眺めていられました。 でも、「鉱物いいよね」なんて言ってる人はまわりにいなかったから、自分は…

糸で紡ぐ物語

糸の彩り。 『刺繍小説』神尾茉利/著、扶桑社物語のなかに登場する刺繍するシーン。 そこから妄想をふくらませて作り上げた刺繍作品は、物語の世界を鮮やかに彩ります。1年くらい前に読んだ群ようこさんの『れんげ荘』にも刺繍のシーンが登場するのですが、…

人生を変えた本屋さん

表紙の猫がいいですね。 『人生を変えた本と本屋さん』ジェーン・マウント/著、清水玲奈/訳、エクスナレッジその名のとおり。 世界中の素敵な本屋さんと読書家の人々の愛読書をイラストで紹介するオシャレな1冊。ぺらぺらとめくってみて、はじめてこの本の…

砂糖ちゃん

ちいサイズ。 『金曜日の砂糖ちゃん』酒井駒子/著、偕成社たぶん私が酒井駒子さんをロックオンしたのはこの絵本。表紙の少女の美しさ。なんだか気になるタイトル。砂糖ちゃん。 砂糖さん。 佐藤さん? ……。ページを開く前の私の頭のなか(笑)小さいサイズの…

呪いをとくもの

うっとりとします。 『ノロウェイの黒牛』なかがわちひろ/文、さとうゆうすけ/絵、BL出版身の毛もよだつ怪物とされるノロウェイの黒牛と結婚してもいいという娘。黒牛の背に乗り、果てしない旅に出た娘は、黒牛にかけられた呪いを知り…。 娘と呪われた黒…

賢治の鳥

鳥は美しい。 『宮沢賢治の鳥』国松俊英/文、舘野鴻/画、岩崎書店賢治の作品に登場する鳥を細密画と文章でつづり、賢治の自然への思い、小さな生き物への愛情を伝えます。舘野鴻さんは『つちはんみょう』などの絵本でおなじみの、生物の生態をつぶさに観察…

本の街

いつか訪れたい夢の街です。 『世界のかわいい本の街』アレックス・ジョンソン/著、井上舞/訳、エクスナレッジ世界の小さくてかわいい41の本の街を集めました。日本で「本の街」といえば、神保町。 世界中にもこんなにたくさん「本の街」があるなんて、本…

猫コレクション

猫を集める。 『名画のなかの猫』アンガス・ハイランド/著、キャロライン・ロバーツ/著、喜多直子/訳、エクスナレッジ私にはコレクター気質が欠けている、と思いながら長いこと生きてきたのですが、最近はちょっと変わってきました。 絵本を買うようにな…

雨にも風にも

『雨ニモマケズ』宮沢賢治/文、アーサー・ビナード/英訳、山村浩二/絵、今人舎宮沢賢治の有名な詩「雨ニモマケズ」をアーサー・ビナードが英訳し、山村浩二さんが絵を描いた絵本。 日本語と英語が併記されています。宮沢賢治の言葉も、英語になるとちょっ…

白と黒の舞い

大型の迫力。 『ものがたり白鳥の湖』ガブリエル・パチェコ/絵、ものがたり白鳥の湖編集室/文 、エディション・エフバレエでお馴染みの「白鳥の湖」の絵本です。 音楽や踊りは有名ですが、お話の筋となると、知っているようでちゃんとは知らない人もけっこ…

ときめく輝き

キラキラしたものが好きな子どもでした。 『ときめく鉱物図鑑』宮脇律郎/監修、山と溪谷社/編、山と溪谷社山と渓谷社のこのときめく図鑑シリーズが大好きです。 なかでもこの鉱物図鑑は、ネコオドルでも人気がある1冊。ネコオドルでは地元にゆかりがある作…

猫に帽子

新年最初の紹介は可愛すぎる猫の本。 『世界でいちばん愛らしい帽子ねこ』サラ・トーマス/著、 佐藤美穂/訳、エクスナレッジ猫に帽子って、いる!? うちのこは帽子どころか、服も、靴下も着ていません。 首輪をしているのも、5ぶんの2ひきだけ。 猫に帽子…

ターシャのクリスマス

ターシャみたいなおばあさんになりたい。 『クリスマスのまえのばん』ターシャ・テューダー/絵、クレメント・ムア/詩、中村妙子/訳 、偕成社ターシャが描いた、クリスマス絵本。 ただただ美しいです。 大人にこそおすすめしたくなる1冊です。ターシャの庭…

夜になると

人間の知らないできごと。 『はくぶつかんのよる』イザベル・シムレール/文・絵、石津ちひろ/訳、岩波書店 『あおのじかん』のシムレールの絵本。 美しく繊細な色合いに目を奪われます。みんなが眠りについた夜の時間、博物館の展示品やおもちゃ箱の人形が…

夜の虹

高砂ブルーと呼んでいます。 『ハワイの50の宝物』高砂淳二/著、二見書房図書館の仕事に就く前、働き方や職場のことでいろいろ悩んでいた頃でした。勉強のために通っていた新宿のビルの1階で、偶然に、高砂淳二さんの写真展にであいましした。 それは海の写…

美しい言葉たち

美しいものが好きです。 『すみれの花の砂糖づけ 江國香織詩集』江國香織/詩、理論社江國香織さんの作品は大学生の頃ずっと読んでいました。 選ぶ言葉の美しさ、文章の潔さが好きで、私の中で「本を読む」とは、「美しい言葉に出会うこと」でもありました。…

魅惑のコレクション

宝石のように美しい。 『世界の美しいボタン』エリック・エベール/監修・コレクション・執筆、本田万里/仏語翻訳 、パイインターナショナル私にはコレクター気質がないらしく、モノを集めるということにあまり興味がありません。本も読めれば満足で「持っ…

世界で一番美しいもの

猫は美しい。 『世界の美しい猫101』レイチェル・ヘイル・マッケナ/写真、山根義久/監修、大浜千尋/訳 、パイインターナショナルただの猫の図鑑ではありません。 美しく、可愛らしいのです。 ビジュアル重視で撮影された写真は、猫好きの心を鷲掴みに…

小さな本屋さん

ネコオドルは、小さな小さな小さな小さな本屋さんです。 『日本の小さな本屋さん』和氣正幸/著 、エクスナレッジ写真がとても美しく、眺めているだけでも楽しめる1冊です。たくさんの本屋さんをぎゅっと詰め込んだガイドブックではなく、厳選されたひとつひ…

猫しかいない町

猫町、猫好きにはたまらない響きです。 『猫町』萩原朔太郎/著、心象写真制作スタッフ/著 、ベストセラーズいつもの道を散歩していたら、猫ばかりの世界に迷い込んでしまった…。詩人、萩原朔太郎の短編小説を写真付きで楽しめる1冊。 私の手持ちの『猫町』…

猫の次に

ペンギンのなかでも圧倒的に好きなのが皇帝ペンギンです。 『コウテイペンギン』ヨハンナ・ジョンストン/さく、レナード・ワイスガード/え、こみやゆう/やく、好学社以前何かの自己紹介で「好きなペット」を書く欄があって、「猫、ペンギン」と書いたら、…

裏と表

ヤマネコも猫です(ФωФ) 『ウラオモテヤマネコ』井上奈奈/絵と文、堀之内出版表紙の手触り、しかけ、箔押しの文字。 一目見た瞬間、手に取った瞬間、この本が丁寧に大切に作られたものだとわかります。 美しい絵本です。ヤマネコと少女の、裏と表をめぐる物…

猫が好き!

この直球のタイトルがいいですよね。 『猫が好き』アヌシュカ・ラヴィシャンカ/著、デュルガ・バイ他/絵、野坂悦子/訳、グラフィック社 函から出すとこんな感じです。これはインドのタラブックスという出版社で作られた絵本で、1冊ずつ手漉きの和紙にシル…