ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

エーゲ海

強い日差しのなかで。 『エーゲ海の猫』村松雪絵/著、講談社ギリシアの猫との出会いは、私の不思議体験だった。エーゲ海の猫たちの写真集。自由気ままに生きるたくましい猫たち。 白壁が続く美しい異国の風景のなかで、神秘的にさえ見えます。猫はただそこ…

10ねこ

本当に10匹なのか。 『ねこねこ10ぴきのねこ』マーティン・レーマン/さく、ほしかわなつこ/やく、童話館出版1匹目のねこは、わたしです。ページをめくると、次々と猫たちがごあいさつ。 10匹のいろんな猫にであえます。丸っこいフォルムの独特な絵がクセに…

3ねこ

何色にでもなれる。 『三びきのこねこ』ヴラジーミル・ステーエフ/ぶん、ジュリオ・マエストロ/え、さがのやよい/やく、童話館出版黒、灰色、白の、3匹の子猫。 ねずみを追いかけて粉の缶に入ったら、真っ白の3匹になっちゃった。いろんなものを追いかけ…

白い猫

黒くなりたい。 『しろねこしろちゃん』森佐智子/文、Maya Maxx/絵、福音館書店真っ黒なお母さんと真っ黒な子猫のなかに、真っ白な「しろちゃん」が1匹。 しろちゃんは、みんなとおなじ真っ黒になりたくてたまりません。自分だけ違うことを恥ずか…

図書室

奇跡のレファレンス。 『お探し物は図書室まで』青山美智子/著、ポプラ社人生に悩む人々が、ふとしたきっかけで訪れた小さな図書室。 彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。お話のな…

オオカミ

オオカミの護符に護られながら。 『オオカミの護符』小倉美惠子/著、新潮社川崎市の実家の土蔵で目にした一枚の護符。 描かれた「オイヌさま」の正体とは何か。 関東甲信の山々へ、護符をめぐる謎解きの旅が始まる。狼にはなぜか昔から惹かれます。 オオカ…

学芸員のお仕事

ただのモノじゃない。 『ただいま収蔵品整理中!』鷹取ゆう/著、河出書房新社学芸員さんの細かすぎる日常。 博物館勤務の経験を元に描かれたノンフィクションコミック。司書と学芸員、資格を取るときに悩んだなあ。 図書館で働く司書の仕事は想像しやすいで…

やまねこ

やまねこもねこです。 『やまねこのおはなし』どいかや/作、きくちちき/絵、イースト・プレス山できままに暮らすやまねこは、ある日街へ出かけようと思い立ちます。 その途中で白い子猫を助け、山に帰って一緒に暮らすことに。きくちちきさんの大胆な筆遣…

ブラジルの光と闇

ナーダとは「なんにもない」という意味。 『ナーダという名の少女』角野栄子/著、KADOKAWAブラジルのリオ・デ・ジャネイロで日本人の父と暮らす15歳のアリコ。 ある日、ナーダという名の不思議な少女と出会う。ブラジルが舞台の小説を読むのははじめてだと…

図書館の人

本の探偵。 『司書のお仕事 お探しの本は何ですか?』大橋崇行/著、小曽川真貴/監修、勉誠出版司書という仕事に興味を持っている人に向けて、司書の仕事を物語形式でわかりやすく伝える1冊。最近2巻目が出版された『司書のお仕事』。 まだ読んでいなかった…

自分だけの服

気張らず、気取らず、自分らしく。 『服のはなし 着たり、縫ったり、考えたり』行司千絵/著、岩波書店自分や母や頼まれた相手のために、この世に1枚の服を縫う。 洋裁は独学だから、商売はせず、あくまで目の前の人のために。 自分を取りまく服とおしゃれの…

ふたりの巨人

世界を船に乗せて。 『空をゆく巨人』川内有緒/著、集英社福島県いわき市の生まれながらの商売人、志賀忠重と、中国福建省出身の世界的現代美術家、蔡國強。 1980年代にいわきで出会い、数々の驚くべき「作品」を生み出してきたふたりの「巨人」の実話。と…