ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

幸せに暮らす場所

すべて尊い命。 『ねこのおうち』柳美里/著、河出書房新社ひかり公園で産み落とされた6匹の猫たち。 猫とその家族が奏でる命の物語。 不意打ちのように、残酷な運命を見せつけられる。 命は、重く、儚い。 奪うのも、愛するのも、人の勝手な都合だ。振り回…

行ってみたい。 『霧のむこうに住みたい』須賀敦子/著、河出書房新社須賀敦子さんが愛するイタリアの風景。 出会った人も、料理も、風土も、みんな魅力的です。静かで芯のある須賀さんの言葉が、心地よい。目の前のことに少し疲れた時に、ちょっとずつ読み…

よろず

春夏冬と書いて「あきない」と読みます。 『よろづ春夏冬中』長野まゆみ/著、文藝春秋妖しく煌く14の短篇集。あぁ、これはまさに長野まゆみ…。ボーイミーツボーイ。小さなきっかけから、いつの間にか異世界に迷いこみ、出逢ってしまった男たちの物語。じ…

猫と古民家

猫と人が幸せに暮らす家。 『猫と人と古民家と』南里秀子/著、幻冬舎古民家再生をしたいと考えている人に、参考になるのかどうかは正直わからないですが、勇気を与えてくれることは間違いない。 失敗も後悔も、隠さず全部教えてくれます。著者の南里さんの…

お茶

毎日がしあわせ。 『日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』森下典子/著、新潮社私も習っていればよかった。 母が茶道をしていたのに…。通っていた女子校には茶道部があって、「茶道部に入るとお菓子が食べられるらしい」という理由で人気の部…

夜の猫

猫だけが知る。 『夜に猫が身をひそめるところ Think』吉田音/著、筑摩書房クラフト・エヴィング商會の吉田夫妻のひとり娘である吉田音さんの作品。学者にして探偵の円田さんと「ミルリトン探偵局」を結成した音さんは、円田さんの家にやってくる黒猫…

庭猫

網戸に飛べ! 『庭猫』安彦幸枝/著、パイインターナショナル庭猫のアフとサブ。 ぽっちゃりしていてよく似ている、2匹の白猫をおさめた写真集。仲良く寄り添ったり、ネコパンチしあったり、愛らしい姿が満載。 所々に添えられた言葉もきいています。うちの…

ごんごん

色彩の洪水。 『ねこのごんごん』大道あや/さく、福音館書店1匹の子猫がある家に迷いこんできました。 年老いた猫のちょんは、子猫にごんごんという名を与え、あたたかく見守ります。何事も、自分でおぼえるが肝心。 ちょんが繰り返すこの言葉が印象に残り…

猫の気持ち

一緒に成長。 『わたしはねこ』松田奈那子/絵・文、リトルモアある日、私の家に人間の赤ちゃんのかなこがやってきた。 遊ぶときも眠るときも、いつも一緒。 でも、かなこは成長するにつれ、忙しそうで…。赤ちゃんのころは同じくらいの大きさだったのに、人…

ふたりに

とっておきの1冊。 『ふたり』甲斐みのり/作、福田利之/絵、ミルブックスわたしたちは出会って、ふたりになれた。甲斐みのりさんの美しい詩のような言葉と、福田利之さんの幻想的な絵が織りなす世界。 愛にあふれた絵本です。幸せなふたりに贈りたい絵本は…

なりたい夢

ブルーナの猫。 『こねこのねる』ディック・ブルーナ/ぶんえ、いしいももこ/やく、福音館書店インディアンになりたい、こねこのねるのお話。うさぎのミッフィーでおなじみ、ディック・ブルーナの猫絵本。 表紙の猫、インパクトがあります。 小さい目とバッ…

作家と猫

物書きの必需品。なのか。 『もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた』角田光代/著、吉田修一/著、村山由佳/著、柚月裕子/著、保坂和志/著、養老孟司/著、河出書房新社NHKの番組「ネコメンタリー猫も、杓子も。」は、人気作家と一緒に暮らす愛猫…