ネコオドルのほんのつぶやき

自然豊かな小さな町で、猫4匹と暮らしています。小さな本屋「ネコオドル」店主が、本のこと猫のことなどをつぶやきます。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

賢治の世界

宮沢賢治にはどんなイメージを持っていますか? 『銀河鉄道の夜』宮沢賢治/作、清川あさみ/絵、リトルモア「雨ニモマケズ」の力強いイメージや、児童文学のイメージ、地質学の学者のイメージなど、宮沢賢治にはいろんな顔があると思います。私の中の宮沢賢…

甘酸っぱいこそばゆい

完全に表紙買いした1冊。 『つまさきだちの日々』甲斐みのり/著、幻冬舎この表紙、かわいくないですか!?甲斐みのりさんは、お菓子や雑貨、旅行など、女性の暮らしに彩りをあたえてくれるモノやコトを紹介してくれるライターさん。可愛いモノに出会いたけ…

猫と暮らす生活

ちっぽけ町に、ねこ5匹と暮らしています。 『ちっぽけ村に、ねこ10ぴきと。』どいかや/著、白泉社『チリとチリリ』や『うさぎのルーピースー』などの作品で知られる絵本作家のどいかやさんは、猫好きとしても知られていますが、これはそんなどいかやさんの…

ガストン!

これは犬のお話。 私は犬も大好きです。 『ガストン』ケリー・ディプッチオ/文、クリスチャン・ロビンソン/絵、木坂涼/訳、講談社ガストンは、プードルかあさんのかわいいこども。4匹のきょうだいと仲良くすくすく育っていますが、どうもガストンだけ他…

久子さんと猫と本屋と

この本は、私にとって奇跡の1冊です。 『猫はしっぽでしゃべる』田尻久子/著、ナナロク社熊本の本屋さん「橙書店」の店主、田尻久子さんのエッセイ。 この本の佇まい。いい本だということが伝わってきます。書店員さんが書いた本、最近多いなという印象が…

本屋「ネコオドル」誕生

「本屋さんになりたい」という妄想をしながらいろんな場所に出かけてみたら、いろんな人に出会い、いろんな考え方を学び、個人のちっぽけな妄想だったものが、どんどん色づけされて輪郭を持ちはじめました。本屋妄想、本屋活動をしている人はたくさんいて、…

美しいミステリー

すごく怖がりな子どもで、ミステリー小説は「人が死ぬ」のが怖くて読めませんでした。 小学校高学年の頃、猫好きな私は三毛猫ホームズを読もうとして、結構な出だしから人が死んだので、もうそれ以上読めませんでした。「猫の本で人が死ぬなんて!」と、ひと…

子猫のしあわせ

困っている猫は放っておけない性分です。 困ってなくても放っておけない。 猫からしたら、時には迷惑かもしれません。 でもこの性分はなおらないと思います。 『子ネコのスワン』ホリー・ホビー/作、三原泉/訳、BL出版ひとりぼっちになってしまった子猫の…

うちのこ

もろ。曲線美。

月が綺麗ですね

愛の言葉を集めてみました。 『I Love You の訳し方』望月竜馬/著、ジュリエット・スミス/絵、雷鳥社日本人は苦手って言いますよね、愛の言葉を伝えるの。「これがI Love You?」って思うくらいまわりくどい言葉もありますが、日本人の奥ゆかしさ、表現の…

青空に

夏になると開きたくなる、大きな青空! 『この世界いっぱい』リズ・ガートン・スキャンロン/文、マーラ・フレイジー/絵、長田弘/訳、ブロンズ新社なにげない日々。 なにかが起こるわけではありません。 ただ、この世界いっぱい、あたたかな気持ちで満ちて…

愛の絵本

猫の絵本で知られるヒグチユウコさんの描く愛の絵本。 『すきになったら』ヒグチユウコ/作、ブロンズ新社ちょっと失礼な話になってしまうかもしれませんが、大好きな作家さんなので許してくださいね。私、ヒグチさんがこんなに可愛らしい少女を描くなんて、…

姉からみた妹

毎年、絵本の翻訳コンクールに応募している友人がいます。 毎年添削を頼まれるのですが、知らない絵本に出会えるこの機会を、私は毎回心待ちにしています。 これは、数年前にそうして出会った絵本です。 『きょうは、おおかみ』キョウ・マクレア/文、イザベ…

海辺で自分をみつめる

海の日に贈りたい1冊。 『海からの贈物』アン・モロウ・リンドバーグ/著、吉田健一/訳、新潮社著者は、大西洋横断飛行にはじめて成功したことで有名な飛行家リンドバーグの奥さんです。この本は、都会から離れた島の浜辺で過ごした日々に、リンドバーグが…

ネコ科みんな好き

先日、野生ネコの番組を見ていたら、サビイロネコにひとめぼれしました。ネコ科はみんな大好きです。 『サイモンは、ねこである。』ガリア・バーンスタイン/作、なかがわちひろ/訳、あすなろ書房猫のサイモンは言いました。 「ぼくたち、にてますね」 それ…

秘密の世界を垣間見る

酒井駒子さんの描く絵にはじめて出会ったのは、なんの作品だっただろう。 ふっくらと色づいたほっぺたの、繊細そうな子どもたち。凛としたまなざしの猫たち。ひとめ見た時から惹きつけられ、ずっと追いかけている大好きな作家さんです。 『森のノート』酒井…

愛しのたぬきたち②

季節はずれではありますが、たぬきといえばこの絵本も外すことができません。 『えとえとがっせん』石黒亜矢子/作、WAVE出版干支に選ばれてえらそうにしている12匹が許せなくて、たぬき達選ばれなかったけもの12匹が決闘を申し込みます。闘いの火蓋を落とす…

愛しのたぬきたち

個人的には森見登美彦さんの『有頂天家族』を読んだあとだったので、かわいさ愛しさ倍増でした。 『たぬきの花よめ道中』最上一平/作、町田尚子/絵、岩崎書店都会のたぬきのもとへお嫁に行くことになった、山のたぬきのあさぎり姉さん。 山のたぬきたち御…

本屋になりたい番外編(妄想期)

本屋になりたいシリーズの番外編。 本屋講座の最終回を迎える前、チャレンジショップのお話をいただく少し前のお話です。創業セミナーで知り合った方からの紹介で、地域起業の支援をしている方が開催する起業セミナーに参加することになりました。知り合い曰…

本屋になりたい⑤(妄想期)

全5回、約3ヶ月の本屋講座に参加することになりました。ここでは具体的な内容については書きませんが、本屋業界のことを学んだあと、参加者それぞれが妄想する本屋さんをプレゼンして、講師にアドバイスをいただく、という感じでした。プレゼンは毎回繰り返…

星に願いを

七夕の夜に、この1冊。 『流れ星が消えないうちに』橋本紡/著、新潮社喪失と癒しの物語。忘れられない過去の悲しみ、今そっと寄り添ってくれる優しさ。これは青春小説であるけれど、「青春の痛み」と言ってしまうには主人公の抱えるキズははかり知れない痛…

一筋縄ではいかない

梨木香歩さんの作品を読んでいると、現実と虚構の境をふわふわと漂っている気分になる。油断するといつの間にか不思議な世界に入り込んでしまい、抜け出すのに苦労してしまう。ちょっと中毒性があるのかもしれない。 『からくりからくさ』梨木香歩/著、新潮…

犬とパンの朝の風景

料理研究家の桑原さんの本ですが、レシピ本ではありません。 『パンといっぴき』桑原奈津子/著、パイインターナショナル愛犬キップルと朝食の定点観測。 本当にそれだけなんですが、2も出るほどの人気本です。 猫も登場します。キップルの物欲しそうな目、…

うちのこ⑥

昨日の記事の、続きになります。このブログを始めた20日前、うちには6匹の猫がいました。6匹めは、くぅ、男の子。 数年前に出会った時からとても人懐こくて、気づいたらうちの子になってました。スマートでしっぽも細く長く、モデルのようにカッコいい黒猫で…

わが家を通りすぎていった猫たち

昨年の秋、京都に行くと決めたときに、この本は京都のnowakiさんで買おうと決めました。 『退屈をあげる』坂本千明/著、青土社nowakiさんは器と本を扱う小さなお店で、猫好き絵本作家さんとコラボしたチャリティーイベントなども行っている、猫好き絵本好き…

本屋になりたい④(妄想期)

商工会主催の創業セミナーは、全2回で行われました。具体的な内容はここでは書きませんが、起業に関する座学の他に、実際に空き店舗を見てまわったり、起業された方々の座談会があったりと、結構盛りだくさんで充実した内容でした。このセミナーで、私が得た…